ロードバイクなどのスポーツ自転車は速いスピードが出せるので、乗り方が間違っていたり注意力が足りないと事故や転倒、落車につながります。せっかくの楽しい自転車ライフもモチベーションやテンションが下がってしまいます。
そこで、事故や落車を起こさないポイントや注意点をまとめました。普段自転車に乗っていて見落としていた部分やリスクが分かれば、今後も長く自転車ライフを楽しめるでしょう。
路面で注意するポイント
自転車で走ると気づきますが、路面にはいろいろな障害があります。ほんのちょっとした事で落車につながるので、リスクを想定して避けるようにしましょう。
車道を走る場合の走行位置
車道を走る場合は、白線からやや歩道側の位置を走るのがおすすめです。白線より車道の方へ出てしまうと車の邪魔になりますし、極端に歩道側だと砂利や小石、枯れ葉、段差が多いので走りにくくなります。
段差と砂砂利、小石
スポーツ自転車に乗っていると車道から歩道、または歩道から車道へ移動する時がありますよね。その際は小さな段差に入る角度に気を付けましょう。ロードバイクのタイヤは細いので、鋭角に入ってしまうとタイヤが横滑りして落車するリスクがあります。特に段差周りに砂砂利、小石、落ち葉などがある場合は滑りやすいです。段差に対してできるだけ大きな角度で入れば、横滑りすることなく安全に移動できます。
また、歩道を走る場合は段差が多く車道に比べてきれいに舗装されていません。高速で走ると車体が跳ねる場合があります。段差がある所や道が悪い時はスピードを落として走りましょう。
金属類はできるだけ避ける
マンホール、工事の鉄板、電車の線路、排水溝にかぶせてある網状の金属(グレーチング)などの金属類はできるだけ避けて走りましょう。落車やパンクのリスクがあります。特に雨の日滑りやすくなっているので注意です。
そして、線路は凹凸が大きいので鋭角にわたるとタイヤが溝にはまって転倒してしまうリスクがあります。特にタイヤが細いロードバイクやクロスバイクは線路の溝などにはまりやすいので、線路に対して垂直入ってゆっくり走るようにしましょう。
その他の障害物
道路にはけっこういろいろな障害物が落ちています。街路樹の小枝、大きい石、道路の亀裂、空き缶、ペットボトル、かたっぽの靴下など・・・。当たり前ですがしっかり前を確認しながら、危険を予測して走りましょう。
落車を防ぐ乗り方
道路以外の落車につながるリスクと安全に走るためのポイントをまとめました。
スポーツ自転車の乗り方と停車、降り方の基本
ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク、グラベルロードは普通の自転車に比べてサドルが高いので、基本の乗り方と降り方があります。基本を守らないと転倒(立ちゴケ)につながります。しっかりマスターしましょう。
乗り方
- まず自転車の左側に立ちます。
- 右足を上げてトップチューブをまたぎます。
- ペダルを時計の1時~2時に合わせて右足を乗せます。ビンディングの場合は右足を固定。
- 右足でペダルを漕ぎ出しながらお尻をサドルに乗せます。
- 左足をペダルに乗せて走り出します。ビンディングの場合は左足を固定。
降り方
- ブレーキをかけて減速します。ビンディングの場合は左足を外します。
- トップチューブにまたがるように降りて停車します。
- 右足をペダルから降ろします。ビンディングの場合は右足を外します。
- 右足を上げてトップチューブをまたいで左側に降ります。
カーブを曲がる時のペダル位置
カーブを曲がる時にはペダルを絶対に回さないようにしましょう。左右どちらかにハンドルを切った状態でペダルを回すと足のつま先がタイヤに接触します。走行中に足とタイヤが接触したら危険ですよね。
カーブの時には、決められたペダルの位置があります。左に曲がる時は左足のペダルを上にあげて右足を下げます。右に曲がる場合は逆になります。曲がりきるまではペダルを動かしません。
ビンディングペダルは早めに外す
停車する時には左足のビンディングペダルとシューズを早めに外しましょう。自分は停車と分かった時点ですぐに外すようにしています。おかげで立ちゴケは1回もしたことがありません。停車じゃなく大きく減速する場面でも外すとより安全です。
自転車メンテナンス
自転車パーツを交換したり、ポジション調整でネジを締める際はトルク(締め付ける力)を適正にしましょう。走行中にパーツが動いたり、外れたら怖いですよね。ネジを強く締め過ぎると折れる場合があります。逆に緩すぎるとパーツが動いてしまいます。
自動車との事故を防ぐ方法
車のドライバーの中には、車道を走っている自転車に気づかない人やロードバイクのスピードを想定していない人がけっこういます。また、自転車が車道を走るのが法律違反だと思っている人もいます。「車のドライバーは自分が見えていないかも・・」という気持ちを持って行動しましょう。
道路交通法の基本を守る
基本的な法律を守りましょう。「車道を走る時は必ず左側」「信号は守る」「右折時は2段階右折で曲がる」などです。
ドライバーと眼を合わせる
自転車に乗っていると左脇から出てくる車、対向車線から右折する車などいろいろな場面で車と絡みます。そこで最も効果的に事故を防ぐ方法はドライバーと目を合わせる事です!
車が出てきそうな時は、少し減速して「ドライバーがこちらに気づいているか?」「しっかり注意を払っているか?」をアイコンタクトで確認します。自転車に気づいてない、もしくはロードバイクのスピード感を理解せず動いてくる様子ならすぐに停車できるように減速しましょう。
アクション前に前後左右を確認する
歩道から車道へ出る、交差点を直進する、交差点を曲がるなど単純な進路変更の場面では、少し減速して前後左右をしっかり確認します。車がいたら目線を合わせて、こちらに気づいているかを確認しましょう。
追い越しの車に注意
自転車を追い越した直後にすぐ左折して前を横切る車がたまにいます。相手のドライバーがロードバイクのスピードを想定できていないので、「まだ余裕があるだろう」と目の前でいきなり左折してくるパターンです。そんな車に限ってウィンカーをギリギリで出したりしますよね。
車の急な左折時にはこちらが対応しないと巻き込み事故や追突事故となってしまいます。追い越した車が少しでも減速したり、左に寄ったりしたら「車の左折を想定」して走りましょう。
信号待ちの車を追い越さない
信号待ちしている車は追い越さず、後ろで待機していた方が安全です。前に行っても意味がありませんし、追い越した車のドライバーに存在を認識されないなどリスクがあるからです。車のドライバーから見ても信号待ちのたびに何度も自転車を追い越すのはストレスになります。
また、信号待ちですぐ後ろにトラックなど大型車が止っていた場合は、先に行かせてから漕ぎ出すとより安全です。
事故やケガを防ぐアイテム
自転車での事故を防ぐ、もしくはケガを落車時の防止する基本アイテムです。
頭を守るヘルメット
自転車事故で死亡した58%の人が頭部へのダメージにより死に至っているとの警視庁データがあります。つまり頭部を守ることで事故で死亡する確率をかなり減らせます。自転車ヘルメットは努力義務なのでかぶらなくても罰則はありませんが、できればかぶった方がいいですね。
手のケガを防ぐグローブ
転んだ時には一番最初に手を地面に付ける事が多いです。高速で走っていて落車し、ゴツゴツのアスファルトに手をついたらどうなるかわかりますよね。おそらく手のひらは大変な事になります。グローブとヘルメットは身を守る重要なアイテムです。
車からの視認性がアップするテールライト
ロードバイク・クロスバイクで車道を走る人は、昼間でもチカチカ赤く光るテールライトがおすすめです。サドルの下に取り付けて、後ろから来る車に対して視認性を高めます。暗い夜道やトンネルでも活躍するのでおすすめです。
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