どこまで走りが変わるのか? ロードバイクのホイール交換と選び方

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最終更新日: 2020.11.26

どこまで走りが変わるのか? ロードバイクのホイール交換と選び方

ロードバイクを購入してしばらくしたら、パーツ交換で愛車をカスタマイズしたくなるんじゃないでしょうか?そして、ホイールは一番走りが変わるパーツだと思います。自分も初めてホイールを交換した時はペダルがかなり軽くなりました。

そこで今回は、初めてのホイール交換を考えている初心者向けに、わかりやすくホイール選びのポイントをまとめました。ホイールは安い物でもそこそこの価格はするので失敗したくないですよね。ホイール選びの参考にどうぞ!

項目は「ホイールを変えるとどこまで走りは変わるのか?」「タイヤは大きく分けて3種類」「ホイール選びのポイント」「価格と性能の関係」「初めての交換に!おすすめホイール」です。

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ホイールを変えるとどこまで走りは変わるのか?

走っている時は、他のパーツと違ってホイールとタイヤは高速で回転しています。しかも人の力で回転させるので性能の違いが大きく走りに影響します。もし10万円前後のロードバイクに付いている重いホイールから、4~5万円くらいのホイールに交換するだけで平均速度が1~3km/hくらい上がるんじゃないでしょうか。

いつだったか雑誌の記事で「プロ選手が20万円でレースで闘うロードバイクを組むとどうなるか?」みたいな企画がありました。そしたら、一番安いアルミフレームのロードバイクを購入して、残ったお金を全てホイールとタイヤに使うという答えでした。それほどホイールは重要なパーツなので、交換すると効果が高いのです。(関連記事:ロードバイクは軽い方が速い?軽量化で効果が高いパーツは?

タイヤは大きく分けて3種類

ロードバイクのタイヤには大きく分けて3種類あります。ママチャリや一般的ロードバイク、クロスバイクに使われてる「クリンチャータイヤ」、昔からロードレースに使われている「チューブラータイヤ」、自動車のタイヤのようにチューブを使わない方式の「チューブレスタイヤ」です。そして、ホイールはタイヤの種類に合わせて選ぶ必要があります。

初心者の人はパンク修理が簡単で、コストも比較的安い「クリンチャー」がおすすめです。他に比べて価格が安いですし、一番多く流通しているので購入しやすいです。そして、アマチュアのロードレースであれば十分戦える性能を秘めています。

本格的にロードレースに参加したいなら「チューブラー」も視野に入れたいですが、構造上ホイールの価格が高くなってしまいますし、扱いの難易度がやや高いです。最新式の「チューブレス」は性能が中途半端な印象なので、今はまだ様子見といった感じですね。(関連記事:ロードバイクで重要なタイヤの選び方!

ホイール選びのポイント

新しいホイールを購入する時は、確認するポイントがいくつかありますので、できるだけ簡単にまとめます。

リム重量に注目

まずホイールの性能を判断するには重量を見ましょう。もちろん軽い方が走りやすくなります。また、全体の総重量も大事ですが、外周部分のリム重量が最も大事なポイントになります。総重量が同じホイールであれば、リム部分が軽い方が有利です。後、ディープリムはカッコいいですが、リム重量が重くなりがちなので初心者には向かないですね。(関連記事:ホイールを換えれば効果があるの!?軽ければいいの?

ロードバイクのホイール重量はリムの重さが大事

スポークの本数と形

スポークとは、リムとハブをつなぐ細い棒です。走っている時にホイールは高速回転しているので、スポークは大きな空気抵抗を受けて回転の負荷となっています。そこで、空気抵抗を減らすためにスポークをきし麺のように平べったくしたり、本数をできるだけ少なくするなど、各メーカーいろいろと工夫しています。

ロードバイクホイールのスポークは少ない方が有利

ディープホイールの効果

デープホイールとはリム高さが50mm以上のホイールの事です。最近ではリム高さ35~40mmのセミディープホイールなどもあります。ディープホイールにすると重量は重くなりますが、空気抵抗を軽減できるので時速40km以上で高速巡行する場合では有利となります。

鍛えていないと時速40kmでの巡行は難しいので、初心者は20~30mmのローハイトリムかセミディープて程度にしておいた方が無難です。(関連記事:ディープホイールの効果

カーボンとアルミ素材

リム素材にはアルミとカーボンの2種類があります。一般的にクリンチャーホイールはアルミ、チューブラーホイールはカーボンが多くなります。カーボンリムの方が軽いですが高価で扱いが難しいので、初心者にはアルミリムの方がおすすめです。また、カーボンリムの場合は特殊なブレーキシューを装備する必要があり、シューだけで5千円前後のコストがかかります。

ワイドリムとナローリム

近年、プロロードレースではやや太めの25Cタイヤが流行しているので、各メーカーの新作ホイールは25Cタイヤに対応したワイドリムが多くなってきました。詳しい話は「実際どっちがいいの?25Cと23C を選ぶ」に書きましたが、25Cの方がわずかに路面抵抗が少ないようですね。

ロードバイクホイール ナローリムとワイドリムの違い

ただ、今だ23C以下の細いタイヤに対応したナローリムを採用したホイールもあるので、購入する時には確認した方がいいですね。25Cタイヤを使いたければ太いワイドリム、23C以下の細いタイヤを使うなら細いナローリムを選びましょう。(関連記事:ワイドリムとナローリム!ホイールリム幅とタイヤ幅の適切な範囲は?

価格と性能の関係

前後セットで30万円以上の高級ホイールは、重量が軽く剛性が高いカーボン製チューブラーホイールとなります。いわゆるロードレース用ですね。ただ、こういった高級ホイールは速くは走れますが、そのぶん乗り心地や耐久性が犠牲になっているパターンが多いです。

初心者でロングライド中心に長く使えて快適に乗りたいならば4~15万円(前後セット)のホイールで十分です。アルミ製のそこそこ重量が軽く、耐久性と乗り心地のバランスが良いホイールがこの価格帯となります。

重量の目安としてはは4~15万円のミドルグレードが大体1400~1600g(前後セット)で、15~40万円(前後セット)クラスが1400~1200gとなります。もっと高いホイールもありますが、最軽量で1100gくらいですね。つまりミドルグレードとハイグレードのホイールは金額は全然違いますが、重量は思うほど大きな差はありません。それでは、比較的リーズナブルでバランスが良い人気のホイールをいくつか紹介します。

初めての交換に!おすすめホイール

完成車で8~15万円前後のロードバイクには鉄下駄と呼ばれるほど重い、1,800~2,000g(前後セット)くらいのホイールが標準装備されています。剛性や細かい質も低いので、今から紹介するホイールに交換すれば、体感できるくらいに走りが違うはずです。

※フリーはシマノ用よカンパニョーロ用があるので要確認。コンポーネントがシマノならフリーもシマノ、カンパニョーロならフリーもカンパ用を購入しましょう。

カンパニョーロ/ゾンダ【Campagnolo/ZONDA】

最初に購入する交換用ホイールの中では定番ですね。カンパニョーロのZONDAです。自分も一番最初にZONDAを買って「ホイール交換してよかった」と思いました。リヤホイールはG3と呼ばれる3本組スポークを均等に並べたような独特の組み方で見た目もパンチ力があります。

ロードバイクのおすすめホイール カンパニョーロ/ゾンダ【Campagnolo/ZONDA】

重量は1,596gと十分な軽さですが、販売価格は格安海外サイトWiggleで4.1万円~、Amazonでは5.2万円~、とかなりリーズナブルなのも嬉しいですね。また、耐久性も申し分なく、毎日長距離を高速でトレーニングするトッププロ選手も練習で使用するほどです。後、2017年モデルのC17は、ワイドリムとなっているので25C以上のタイヤしか装着できないので注意。

その他、ペダルを止めた時のジャーーーというハブのラチェット音が個性的なのも有名です。この音がするとカンパのホイールが来たなとすぐわかります。本当におすすめのホイールです。

WiggleでZONDAを購入する
AmazonでZONDAを購入する

[スペック]

対応タイヤ:クリンチャー
重量:1,596g
スポーク:F 16本/R 21本
リムハイト:F 26mm/R 30mm
リム幅:22.5mm(ワイドリム)

フルクラム/レーシング3【Fulcrum/RACING 3】

ブランド名はフルクラムですが、カンパニョーロと同じ会社です。コンポーネントがシマノのユーザーで、ホイールがカンパだと見た目なんか合わないよね・・。って人向けにカンパが立ち上げたブランドです。

ZONDAに比べてやや落ち着いたデザインで、シマノのコンポーネントにもしっくりくるようになっています。RACING 3は、価格と性能的にはZONDAとほぼ同じですが、重量が1,555gとやや軽く、リムがナローリムとなっており、23C以下の細いタイヤ用なのが特徴です。

ロードバイクのおすすめホイール フルクラム/レーシング3【Fulcrum/RACING 3】

後、カンパオリジナルのG3組の間隔がZONDAと若干異なり、剛性が高くなっています。加速性能や推進力などの実力重視ならRACING 3、ロングライドなど乗り心地を重視したいならZONDAが良いでしょう。価格はWiggleで4.1万円、Amazonで5.2万円となっています。

WiggleでRACING 3を購入する
AmazonでRACING 3を購入する

[スペック]

対応タイヤ:クリンチャー
重量:1,555g(F:670g R:885g)
スポーク:F 16本/R 21本
リムハイト:F 25mm/R 30mm
リム幅:20.5mm(ナローリム)

シマノ/WH-6800【SHIMANO】

シマノの高級コンポーネント「アルテグラ」の名前を持つミドルグレードホイールです。安心の日本ブランドで耐久性が非常に高く、回転性能が滑らかですが、重量は前後セットで1,640gとなってます。精度が高く丈夫なので、通勤通学などでガシガシ使うのに最適なホイールです。

ロードバイクのおすすめホイール シマノ/WH-6800【SHIMANO】

この性能で販売価格がWiggleで3.2万円、Amazonで4.2万円と非常にリーズナブルなのも大きな特徴です。できるだけ安く高性能ホイールが欲しい人におすすめです。またリム幅は23C~28Cまでのタイヤに対応しているので、あまり考える必要はないですね。

WiggleでWH-6800を購入する
AmazonでWH-6800を購入する

[スペック]

対応タイヤ:クリンチャー
重量:1,640g(F:700g R:940g)
スポーク:F 16本/R 20本
リムハイト:F 24mm/R 24mm

シマノ/WH-RS81 C24-CL【SHIMANO】

Wiggleで4.7万円、Amazonで6.2万円という価格ながら、カーボン素材を使用したハイスペックホイールです。リムハイトは低いですが、重量が1,502gとかなり軽量なのでヒルクライムにもおすすめです。とにかく軽量で楽に回せるホイールを安くほしい人にピッタリですね。

ロードバイクのおすすめホイール シマノ/WH-RS81 C24-CL【SHIMANO】

また、対応タイヤサイズは23~28Cなので、ほとんどのクリンチャータイヤを取付できます。メーカーはシマノなので、耐久性が高く長く使えますよ。

WiggleでWH-RS81 C24-CLを購入する
AmazonでWH-RS81を購入する

[スペック]

対応タイヤ:クリンチャー
重量:1,502g
スポーク:F 16本/R 20本
リムハイト:F 21mm/R 23mm

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