定期的にチェック!スポーツ自転車 ヘッドパーツのガタつき調整!

メンテナンス・修理・調整

最終更新日: 2017.06.3

定期的にチェック!ロードバイクのヘッドパーツ ガタつき調整!

ブレーキをかけた時や、ダンシングでハンドルを振った時などに、コラムの根本がカタカタと動いたらヘッド周りのガタを疑いましょう。

そのままにしておくとベアリングが破損したり、フレームにダメージを与えてしまいますので、定期的な点検とメンテナンスと早めの対策が必要です。そこで、ヘッドパーツの調整方法を画像でわかりやすくまとめます。

トルクレンチは必須

ヘッドまわりのボルトを締める時には、締め付けトルクを計測できる「トルクレンチ」が必須です。締め付けが緩いと、走行中にハンドルが動く危険がありますし、締め付け過ぎるとボルトが突然折れる危険があります。

ロードバイクのヘッド調整に必要なトルクレンチと六角レンチ

特にカーボン製のパーツやフレームは締めすぎると割れてしまうので、トルクレンチを持っておいた方がいいでしょう。ヘッドパーツ以外のボルトにも使いますからね。簡易型トレクレンチであれば2000円以下で購入できます。後は普通の六角レンチも必要です。

トルクレンチをAmazonで購入する
六角レンチをAmazonで購入する

ヘッドまわりの仕組み

ヘッドパーツの調整はカップ&コーンの構造が理解できれば簡単です。フレームのヘッドチューブには、上端と下端にそれぞれベアリングが入っています。この中をフロントフォークのコラムが通っていますが、そのままでは固定していないので動いてしまいます。

スポーツ自転車のヘッドパーツの仕組みとガタつき

そこで、フォークコラムの中にアンカープラグ(マルチプレッシャープラグ)を装着し、ステムとスペーサーをコラムに通した上でトップキャップのボトルを締めると、アンカープラグとトップキャップが連結され、フォークコラムが固定されるのです。

ヘッドパーツの調整ができるようになると、自分でハンドルの高さを変えたり、ステム交換ができるようになりますので挑戦してみましょう。

ヘッドパーツの調整方法

まずはトップキャップのボルトを緩めて、次にステムのボルトを緩めます。定期メンテナンスでヘッドを増し締めするだけなら、トップキャップは完全に外さなくてもいいです。

ヘッドパーツにガタが出る主な原因は、トップキャップのボルトが緩む事です。増し締めするとヘッドキャップがしっかり固定されてガタがなくなります。

作業はどこかに指定トルクの記載がない確認して、トルクレンチでしっかりトルクを測りながら行いましょう。大体「1~2Nm」がヘッドパーツの指定トルクとなります。

ヘッドキャップを緩めて締め直す。ロードバイクのヘッドパーツ調整方法

次にステムのボルトを固定します。締め付けトルクが指定されているので、緩めに締めておいて仕上げはトルクレンチで行います。

また、この時にタイヤとハンドルがまっすぐなるように調整しましょう。上からのぞくようにして、ハンドルとフロントホイールのハブを基準にすると位置をあわせやすいです。

ステムを仮固定する。ロードバイクのヘッドパーツ調整方法

トルクレンチで指定されたトルクで締め付ければ作業終了です。指定トルクは大体ステムに記載してあります。もし記載がない場合は「4~8Nm」で締め付けます。カーボン製ならば低めの「4~5Nm」にしておいた方が無難です。

最後にトルクレンチでボルトを締め直します。ヘッドパーツの調整方法

ステムを一番上にセットすると、ステムの固定が弱かったりコラムをつぶす危険性があります。コラムがステムをしっかり貫通するのが基本で、一番上にスペーサーをセットしましょう。

ヘッドキャップとステムの間にはスペーサーを挟む。ロードバイクのヘッドパーツ調整方法

調整してもガタがあるときは?

トップキャップを増し締めしてもガタが残るようであれば、フォークコラムの中のプレッシャープラグが緩んでいる可能性があります。

トップキャップを外して、プレッシャープラグを固定し直しましょう。プレッシャープラグはフォークコラムの中に収まっています。ボルトを締めるとプレッシャープラグは固定されます。

トップキャップを外し、プレッシャープラグを適正な位置に固定し直す

最終チェックのポイント

トップキャップの適正な締め付け具合は、ヘッド周りにガタがなく、前輪を浮かせて少しだけ斜めにした時に自然にハンドルが切れるくらいです。

緩いのも危険ですが、締めすぎるとハンドルの動きが硬くなりますし、ヘッドチューブのベアリングに負担がかかるので注意しましょう。

ハンドルが軽く切れるか最終チェック。ロードバイクのヘッドパーツ調整方法

【画像】でかんたん解説!ロードバイクのスプロケット交換方法【画像】でかんたん解説!ロードバイクのスプロケット交換方法前のページ

【画像】で解説!ロードバイクのバーテープをきれいに交換する方法!次のページ【画像】で解説!ロードバイクのバーテープをきれいに交換する方法!

関連記事

  1. トラブルが多いパーツ!ボトムブラケットの規格&BB30の異音問題

    メンテナンス・修理・調整

    トラブルが多いパーツ!ボトムブラケットの規格&BB30の異音問題

    スポーツ自転車の数あるパーツの中でもBB(ボトムブラケット)は、異音な…

  2. ロードバイクはどんな定期メンテナンスが必要なのか?パーツ別まとめ

    メンテナンス・修理・調整

    ロードバイクはどんな定期メンテナンスが必要なのか?パーツ別まとめ

    ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車は、各パーツが精密にでき…

  3. シマノ 電動コンポ[Di2] 電池残量の確認方法と充電のやり方!

    メンテナンス・修理・調整

    シマノ 電動コンポ[Di2] 電池残量の確認方法と充電のやり方!

    シマノ(shomano)の電動式コンポについて電池残量の確認方法と充電…

  4. ロードバイクの修理を自分でやる!必要なメンテナンス工具 一覧

    メンテナンス・修理・調整

    ロードバイクの修理を自分でやる!必要なメンテナンス工具 一覧

    ロードバイクやクロスバイクは定期的なパーツ交換やメンテナンスが必要な自…

  5. 【画像】で解説!ロードバイクのバーテープをきれいに交換する方法!

    メンテナンス・修理・調整

    【画像】で解説!ロードバイクのバーテープをきれいに交換する方法!

    ロードバイクのハンドルには、衝撃吸収や滑り止めのためにバーテープが巻か…

  6. ロードバイクのメンテナンスするなら自転車工具箱セットがおすすめ

    メンテナンス・修理・調整

    ロードバイクのメンテナンスするなら自転車工具箱セットがおすすめ

    ロードバイクは各パーツの定期的なメンテナンスが必要です。消耗品であるタ…

人気記事

  1. ロードバイクのサドルブランド10選!特徴と性能を比較
  2. 軽快に自転車旅を楽しむ!荷物をコンパクトに積むバイクパッキング
  3. ロードバイク・クロスバイクの盗難防止に!カギの選び方と種類
  4. 名選手の人生は面白い!ロードレースのドキュメンタリー映画 6作品
  5. ロードバイク・クロスバイクに必要なアクセサリーとパーツの一覧
  6. 自転車のホイール交換!シマノ・カンパ・フルクラムの違いを比較
  7. 8万円~200万円まで!ロードバイクは価格の差で何が違うのか?
  8. どれにする?スポーツ自転車のタイヤメーカー 特徴まとめ!
  9. ロードバイクのパワーメーターまとめ ペダル型・ハブ型・特殊型
  10. 軽装で出来るパンク対策を考える!

アーカイブ

  1. ホイールハブ・プーリー・BBの3大メーカー別ベアリング構造の違い

    おすすめパーツ

    ホイールハブ・プーリー・BBのメーカー別ベアリング構造の違い
  2. お尻の痛みを解消する!ロードバイクでの乗り方とサドル選びとは?

    おすすめパーツ

    お尻の痛みを解消する!ロードバイクでの乗り方とサドル選びとは?
  3. どれがおすすめ?スポーツバイクを自動車に積載する方法 4パターン

    初心者入門

    どれがおすすめ?スポーツバイクを自動車に積載する方法 5パターン
  4. 目的別トレーニング方法!ヒルクライム・ロードレース・ロングライド

    速く走りたい!

    目的別トレーニング方法!ヒルクライム・ロードレース・ロングライド
  5. 自転車ホイールの振れ取り手順とやり方!おすすめ振れ取り台

    メンテナンス・修理・調整

    自転車ホイールの振れ取り手順とやり方!おすすめ振れ取り台
PAGE TOP