スピードを上げて加速したり、上り坂でよく使われるダンシング(立ちこぎ)。今回は効率的なダンシング方法をむずかしい理論は抜きにしてザックリかんたんにまとめます。ちゃんとしたダンシングができるようになればヒルクライムなども楽になりますね。
ダンシングはどんな時に使う?
ダンシングは主に加速するときにに使うイメージが強いですが、休む時にも使います。体重の力を最大限に使って脚で踏まないダンシングは、呼吸を整えることができ、脚に乳酸が溜まるのを防ぎます。特に上り坂でスピードを維持しながら休むのに使えます。(関連記事:ヒルクライムが速く楽になる!ペダリングや呼吸法)
その他にロードレースでアタックを仕掛けたり急加速するときにも使いますが、巡航速度を上げる時にグイグイとダンシングするのはおすすめしません。体力を消耗するので高速巡行を維持できる時間が短くなってしまいます。(関連記事:ロードバイクで疲れず高速巡行するコツ)
ダンシングの姿勢
まずは基本ですが腰の高さを上下しないように一定に保ちます。腰の高さが上下してしまうとペダリングが不安定になりパワーをロスしてしまうからです。
後は上半身を起こしすぎないようにし、腕を曲げて前傾姿勢を保ちましょう。ただし、休むダンシングはわずかに上半身を起こし気味にして呼吸を楽にできるとようにするといいです。逆に攻めるダンシングはペダルを踏む時にハンドルをを引く動作をくわえて、より前傾姿勢にします。
重心はクランク中心のBBに乗せるようにします。また、上り坂ではフロントが高くなり角度が付くので重心をBBに保つために、体をやや前に移動させます。また、体重はペダルに乗せるようにして、手に体重をかけないようにしましょう。
ダンシングと聞くと、ついつい体をフリフリ動かしたくしたくなりますが、左右にフリフリするのはロードバイクです。身体を左右に振ると体重がうまくペダルに乗らず効率が悪く、動作も大きくなるので体力を消耗してしまいます。体の中心線にある軸は動かさないようにしましょう。
シフトチェンジ
ダンシングする直前にシフトチェンジしてギア1~2枚分重くします。シフトチェンジしていないと、軽いペダルに高いトルクがかかるのでスカスカした踏みごたえになり上手くペダルが回せないからです。また、大きなパワーロスになってしまうので効率も悪くなります。特に上り坂ではシフトアップは重要です。
注意点としてはシフトチェンジのタイミングです。必ずダンシングの前にしましょう。ダンシング中はチェーンが強く張っているのでシフトチェンジするとディレイラーに高負荷がかかり「ガチャガチャ、ガチンガチン」と無理した変速になり機材によくないです。
そして、シッティングに戻ったらギアは2枚分軽くしましょう。
理想のケイデンス(ペダル回転数)
70回転とか90回転とかいろいろな説がありますが、乗りながら自分に合ったケイデンスを見つけていけばいいと思います。ただ、70回転を下回るようだとキツくなってくるので、それ以上は維持したいですね。
効率だけを考えると1分間に80~95回転、攻めのダンシングでは100回転以上が理想です。上り坂でスピードが落ちてきて苦しまぎれするダンシングは、ケイデンスが落ちる傾向にあるので、ギアを落とすか早め早めに休むダンシングなどを使って対応したいですね。
まとめ
- 休むダンシングと攻めるダンシングを使い分ける。
- 腰の高さは常に一定にする。
- 重心はBBに乗るようにし、前傾姿勢を保つ。
- 体の軸は固定してバイクを左右に振る。
- ダンシングの前にシフトチェンをする。
- ケイデンスは70回転以上になるようにする。