いろいろな意味で最強の呼び声が高いホイールメーカー「ライトウェイト/Lightweight」。ロードバイク歴がそこそこあれば、聞いた事があると思います。
ただ、私自身も実際に見たことがなく、ちょっと興味がわいたのでライトウェイトの事を雑誌やネットでいろいろ調べてみました。そこで今回は、ライトウェイトのホイールやその他の商品について書きたいと思います。
ライトウェイトとは?
とにかく軽量で、とにかく価格が高いローディー憧れの決戦用ホイールです。2014年以前は前後セットで100万円くらいするモデルもありました。2015年くらいから日本の代理店が変更になり、20~30万円は安くなりましたが、それでも他メーカーの追随を許さない価格設定となっています。
メーカーの本拠地はドイツで、製品名も「マレンシュタイン・オーバーマイヤー」など男の子がワクワクするような高級感があふれています。もし私が小学生だったら「くらえ!俺のマレンシュタイン・オーバーマイヤー!!」と叫びたくなったかもしれないです(笑
ホイール各モデルの特徴と性能
それでは各モデルの特徴や重量、価格、スポーク本数、リム高さ、リム幅などの性能をまとめます。
マレンシュタイン・オーバーマイヤー
リム高47.5mmと空力性能に優れたカーボンディープホイールですが、前後ペア重量 935gと超軽量なのが特徴です。ライトウェイの中では最高グレードという位置づけで、他のモデルに比べ価格が69万円とちょっと抜きんでています。
リムとスポークはガチガチの高剛性で、乗り手のパワーを走りにしっかり伝えますが、乗り心地は硬く玄人向けです。重量がペアで1kgを切っているので、ヒルクライムでも平地でも使える万能ホイールですね。
ギリギリまで軽量化してあるので、耐えられる荷重がライダー、ロードバイク、アクセサリー含めて90kgとなっているのがすごいですね!ライダーの体重だけなら70kg以下が目安となるでしょう。
また、通常タイプ以外に、スポークが白く特殊コーティングされた「ヴァイス(ホワイト)エディション」やセラミックハブを採用した「シュヴァルツ(ブラック)エディション」があります。
【スペック】
価格:F/29万円・R/40.5万円・ペア/69万円(税抜)
重量:F/395g・R/540g・ペア/935g
リム高:47,5mm
リム幅:20mm
スポーク数:F/16・R/20
タイヤ幅:19-27mm
最大荷重:90kg
※最大荷重はホイールが耐えられる重量です。(ライダー、ロードバイク、アクセサリーなど全て含む)
マイレンシュタイン
上で紹介した「マイレンシュタイン・オーバーマイヤー」の下位モデルであり、ライトウェイトのホイールで一番安価なモデルです。しかしながらペアで定価51万円なので庶民的には笑ってしまいます。(わはは)ただ、他モデルと比べると安く感じるので不思議です。
ペア重量1100gとオーバーマイヤーに比べてやや重くなっていますが、剛性はかなり高く仕上がっています。もちろんカーボン製です。
また、基本はチューブラーですが、クリンチャーやディスク対応チューブラー、ディスク対応クリンチャーと揃っており仕様の幅も広いですね。後、オーバーマイヤー同様、「ヴァイス(ホワイト)エディション」や「シュヴァルツ(ブラック)エディション」もあります。
【チューブラーのスペック】
価格:F/24万円・R/27.5万円・ペア/51万円(税抜)
重量:F/475g・R/625g・ペア/1100g
リム高:47,5mm
リム幅:20mm
スポーク数:F/16・R/20
タイヤ幅:19-27mm
最大荷重:100kg
ギップフェルシュトルム
リム高さが27mmと他のモデルに比べて低く、リム重量が軽いのでアップダウンの激しいコース向きのカーボン製ローハイトホイールです。また、横風に強く、スポークがフロント20本、リヤ24本と多いので剛性と耐久性、振動吸収性が高く、快適なライドに適してます。
ライトウェイトの中では比較的初心者に優しい設定です。いや、あくまでライトウェイトの中では初心者向きなだけで、客観的に見ればやはりガチガチの超決戦用ホイールでしょう。最大荷重が110kgあるので、体重90kgくらいのガッチリ体系の人も使用可能なのもポイントですね。
また、他モデルと同じく「ヴァイス(ホワイト)エディション」や「シュヴァルツ(ブラック)エディション」が用意されています。
【スペック】
価格:F/23.5万円・R/30万円・ペア/53万円(税抜)
重量:F/450g・R/575g・ペア/1025g
リム高:27mm
リム幅:20mm
スポーク数:F/20・R/24
タイヤ幅:19-27mm
最大荷重:110kg
フェルンヴィーグ
ロードバイクに装着した見た目的には最もパンチ力がある、79.5mmのリム高さを誇るハイディープホイールです。80mm近くもリムが高いんだから重いんじゃない?と思いますが、なんと前後ペアで1420gと、カンパニョーロのゾンダ(1550g リム高:F26・R30mm)より100g以上軽くなってるのは驚きです。
個人的には、ライトウェイトの中で使ってみたいホイールNo.1で、80mmハイトでどれくらい空力効果があるのか試してみたいですね。のんびりロングライドの集まりにこのホイールで参加すると、ただ者ではない感がハンパなく演出できます(笑
フェルンヴィーグにはチューブラーの他に、クリンチャーと60mmハイトチューブラー、60mmハイトクリンチャーがラインナップされています。
【スペック】
価格:F/33万円・R/36.5万円・ペア/69万円(税抜)
重量:F/640g・R/780g・ペア/1420g
リム高:79.5mm
リム幅:20mm
スポーク数:F/16・R/20
タイヤ幅:19-27mm
最大荷重:100kg
その他のモデル
ここまで紹介したモデル以外にも、タイムトライアル用の「オートバーン」、トラック競技用の「ルンドクルス」といったシリーズがあります。どれも落ち着いた大人のデザイン&カラーリングとなってます。
安心の保証プログラム
ライトウェイトのホイールはどれも高額なので、もし購入しても怖くて乗れないかもしれません・・。軽量=耐久性を犠牲にしている感じがしますからなおさらです。そこで、ライトウェイトは3種類の保証プログラムを用意してユーザーに安心して使ってもらう取り組みをしています。
まず、基本的な「通常保証」は、新品購入後5日以内に製品登録すると自動的に申し込みとなる無料保証です。製造に起因する問題は、無償で修理か交換をしてくれます。期間は購入日から2年間です。
次の「クラッシュリプレイメント・プログラム」は、ホイールが破損した場合、原因に関係なく新品を小売価格の30%引きで再購入できる保証です。これも最初の購入5日以内に製品登録すると自動的に申し込みとなり、期間は永久に有効です。
最後は有料ですが最も手厚い「ホイールプロテクション」です。ちゃんとした使用での破損に対して無料で修理、もしくは交換してくれる保証です。有効期間の3年間内であれば何度でも修理可能で、新品交換は2回までとなってます。製品登録とホイールプロテクションへの申し込みを購入5日以内にすれば加入できます。
加入時にはホイール1本で3.5万円、前後ペアで7万円必要で、サービスを受ける場合もドイツ本社への往復送料でホイール1本 7万円が別途必要になります。もう高いのか安いのかわからなくなってきました(笑 ロードバイクの高額パーツは感覚をマヒさせるので危険ですね!(ニヤリ
ライトウェイトを購入するには
日本のネットではほとんど売られていませんが、ライトウェイトを取り扱っているスポーツバイク専門店で注文購入できます。海外の通販サイトで販売されているとの情報がポツポツありますが、保証の問題や言語の違いがありますので、素人向きではありませんね。偽物をつかまされないように、信頼できる自転車店での購入がおすすめです。
ホイール以外のアイテム
この記事のため調べていて初めて知ったのですが、ライトウェイトはホイール以外のアイテムも販売しています。どれも信じられない価格ですがスタイリッシュな雰囲気で、見ているだけなら面白いです。
ロードバイクの完成車
以前の記事「ロードバイクは価格の差で何が違うのか?」で、ロードバイクの上限価格は200万円くらいと紹介していましたが、ライトウェイトにそれを凌駕するマシンがありました!その名も「ウルゲシュタルト ゴールドエディション」お値段300万円(税抜)でございます。
黒地に金のアクセントが生える逸品で、細いラインのボトルケージ、ゴージャスカラーのチェーンとどこをとっても高級感にあふれています。コンポーネントは「9070デュラエースDi2」、クランクは「THMカーボンクランク」、ホイールは「マイレンシュタイン オーバーマイヤー シュヴァルツエディション特別モデル」と隙はありません。総重量は5.8kgとなってるので、UCIレースに出るには1kgの重りをいれましょう。
※2020年10月現在は販売してません。尖ったデザインと性能だったので残念です・・。
アクセサリー
ライトウェイトのアクセサリーは自転車用品だけじゃありません。スマホケースやボールペン、ハンガーまでリリースしています。驚くのはその高級感。洋服をかけるカーボンハンガー1.8万円、カーボンボールペン1.2万円と庶民には手が出せません。見てるだけで満足です(笑
アパレル・ウェア
サイクルジャージとビブショーツはもちろん、ポロシャツ、パーカーなどの普段着もリリースしていますね。パーカーとかシルエットがカッコよく本気でほしくなりましたが、お値段を見て断念・・。普通のお父さんのお小遣いではライトウェイトは厳しいのです >< ※ジャージも2020年10月現在は確認できません。ただ、「ラファ コア ライトウェイト ジャージ」というのがあるので、こんご関連を調べて記事にします。
まとめ
ホイールに軽さを求めるならライトウェイトは最高だと思います。他のホイールでは体験できない走りが味わえるでしょう。しかし問題は価格と耐久性ですかね。普通の人には通勤通学やトレーニングでガシガシ使ったりは難しそうです。
結論、庶民は手を出すな!って事ですかね(笑 ライトウェイトのホイールは性能は間違いないので、50万円をササッと鼻紙のように取り出せるお金持ちか、真剣にレース参加に励んでいるユーザーにはベストではないでしょうか。