ロードバイクに装備されている3大コンポーネントメーカー【シマノ・カンパニョーロ・スラム】の価格、重量、耐久力、性能、特徴などを各グレードごとにザックリまとめます。
今回は信頼性NO.1のシマノを取り上げます。つい先日フルモデルチェンジを果たした新型デュラエースの詳細も書いていきます。
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シマノの特徴
他のメーカーに比べて価格が安いので、現在ほとんどの完成車にはシマノのコンポーネント(以下コンポ)が装着されてます。しかも耐久性やシフトチェンジの滑らかさもピカイチで狂いも少ないのでメンテナンスが苦手な初心者でも安心ですよね。
耐久性が高く性能も非常に良いので見た目や重量などに強いこだわりが無ければ一番おすすめのコンポメーカーです。一つ残念なのは説明書に日本語がない事くらいです。日本はまだまだ自転車後進国でシマノのターゲットには入ってないって事ですかね・・。
各グレードの価格と特徴
デュラエース > アルテグラ > 105 > ティアグラ > ソラ > クラリス
デュラエース【Dura-Ace】
シマノのコンポの中で最高グレードに位置し、最軽量なのに耐久性、動作性、細部のクオリティも非の打ち所がない完璧なコンポです。その分、アルテグラの2倍以上の価格設定になっていて一般ユーザーにはなかなか手が届かないパーツです。
変速は機械式と電動式(Di2)、ディスクブレーキとキャリパーブレーキをそれぞれ選択可能。2016年秋にリリースされた最新デュラエースはロードバイクに乗っている人ならちょっと気になるパーツですよね?以前のモデルから大きく変更された点は、無線ユニット内臓ジャンクションを使ってタブレットやスマホからも設定変更ができるようになり、クランクセットにはパワーメーターがあらかじめ内蔵されているモデルがあります。
また、油圧式ディスクブレーキも新たに採用され、軽量で冷却性能が高いフィン付のローターは2000m級の峠を連続して降っても問題ないレベルとの事。ダイレクトマウントブレーキとキャリパーブレーキもプロ選手の意向に沿って内部にブースターを装備して制動力UPと28Cタイヤに対応する設計になりました。
変速機ではリアディレイラーがさらにコンパクトになり外へ張り出す部分を抑えることで落車した時に破損のリスクを小さくしてます。さらにXTR Di2で採用された「シンクロシフト機能」を搭載。
リアディレーラーの変速を基準にフロントを自動変速させ、同じギア比でもより効率の良い歯の組み合わせを選択してくれるという機能です。「セミシンクロモード」はフロントディレイラーの変速にあわせてリアが1~2段変速するというもので、変速前のギア比をキープしてくれる。
もちろん、前後を左右それぞれのスイッチで変速する「マルチシフトモード」も選択できます。もちろん、シンクロシフトの変速順序や変速スピードなどはE-Tube Projectにて調整可能。リアのギアは11速です。
電動式 Di2 価格と重量
クランク FCR9100 | ¥55,980 | 609g |
シフター STR9150 | ¥64,307 | 230g |
Rディレイラ- RDR9150 | ¥62,041 | 204g |
Fディレイラ- FDR9150 | ¥38,333 | 104g |
ブレーキ BRR9100 | ¥35,883 | 326g |
スプロケ CSR9100 | ¥25,242 | 175g |
チェーン CNHG901 | ¥5,101 | 247g |
合計 | ¥286,887 | 1,895g |
機械式 価格と重量
クランク FCR9100 | ¥55,980 | 609g |
シフター STR9100 | ¥51,644 | 365g |
Rディレイラ- RDR9100 | ¥21,492 | 158g |
Fディレイラ- FDR9100 | ¥11,226 | 70g |
ブレーキ BRR9100 | ¥35,883 | 326g |
スプロケ CSR9100 | ¥25,242 | 175g |
チェーン CNHG901 | ¥5,101 | 247g |
合計 | ¥206,568 | 1,950g |
アルテグラ【ULTEGRA】
デュラエースに比べて価格がグッと下がりますが軽量で高性能なコンポグレードです。変速機能は機械式と電動式(Di2)が選択できます。ロードレースなど本格的な使い方にも耐えるほど高性能で耐久力も高いですね。
高機能ですが価格はデュラに比べて半分以下となっているのでコストパが非常に高く、速く走りたいしレースにも出たいという方はアルテグラがいいかもしれません。
電動コンポは全てFディレイラーのトリム調整も自動でやってくれるので手で操作する必要はありません。リアのギアは11速です。ちなみに自分が使っているのもアルテグラDi2ですが変速も非常に滑らかでトラブルもなく軽量で気に入ってます。
電動式 Di2 価格と重量
クランク FCR8000 | ¥25,955 | 674g |
シフター STR8050 | ¥31,697 | 295g |
Rディレイラー RDR8050 | ¥25,561 | 249g |
Fディレイラー FDR8050 | ¥21,256 | 132g |
ブレーキ BRR8000 | ¥13,814 | 346g |
スプロケ CSR8000 | ¥7,697 | 292g |
チェーン CNHG701 | ¥3,863 | 257g |
合計 | ¥129,843 | 2,246g |
機械式 価格と重量
クランク FCR8000 | ¥25,535 | 674g |
シフター STR8000 | ¥32,989 | 438g |
Rディレイラー RDR8000 | ¥8,617 | 200g |
Fディレイラー FDR8000 | ¥4,902 | 92g |
ブレーキ BRR8000 | ¥13,814 | 360g |
スプロケ CSR8000 | ¥7,697 | 292g |
チェーン CNHG701 | ¥3,863 | 257g |
合計 | ¥97,837 | 2,313g |
105【イチマルゴ】
シマノコンポの標準となるグレードです。「105以上のグレードであれば快適に長く乗れる」という感覚がロード乗りにはあります。アマチュアであれロードレースに出たいのであれば105以上は欲しいところですね。
重量はやや重くなってますが、耐久性、ブレーキの制動力、変速の滑らかさはハイレベルでまとまっており自信をもって使えるグレードです。このグレード以下には電動式(Di2)はなく機械式一択となります。リアのギアは11速です。
価格と重量
クランク FC5800 | ¥14,913 | 725g |
シフター ST5800 | ¥22,371 | 486g |
Rディレイラー RD5800 | ¥4,692 | 234g |
Fディレイラー FD5800 | ¥3,171 | 89g |
ブレーキ BR5800 | ¥7,890 | 378g |
スプロケ CS5800 | ¥4,897 | 269g |
チェーン CNHG601 | ¥2,638 | 257g |
合計 | ¥60,572 | 2,438g |
ティアグラ【TIAGRA】
上位機種との大きな違いはリアのギアが10速だという点です。一枚ギアが少ないので変速の調整が大味になってしまいますね。自分もロードに乗り始めた時はティアグラだったのですがややガチガチ感があり上位機種より変速も滑らかではなかったです。
ただ問題なく動いてくれたのでこだわりが無ければティアグラは良いコンポですよ。105との価格差はそこまでないので頑張って105という選択もありです。
価格と重量
クランク FC4700 | 11850 | 906g |
シフター ST4700 | 22425 | 490g |
Rディレイラー RD4700 | 4101 | 278g |
FディレイラーFD4700 | 3136 | 91g |
ブレーキ BR4700 | 6461 | 362g |
スプロケ CSHG500 | 3027 | 310g |
チェーン CN4601 | 2696 | 277g |
合計 | ¥53,696 | 2,714g |
ソラ【SORA】
10万円前後のエントリーロードバイクに装着されているグレードです。このグレード以下は明らかに操作性や変速の滑らかさが違ってきます。やや機械としての精度が低いので、ディレイラー調整やメンテナンスが後々必要でリアのギアも9速とちょっと寂しいですね。
ただ見た目は高級感があるし普通にロングライドなどで楽しむ分には高い性能を発揮してくれます。カタログに情報が少ないので重量と価格情報は省略します。
クラリス【CLARIS】
最安値のロードバイクやスポーツバイクに装備されているグレードです。やや精度が落ちるのでキチっとディレイラー調整が出来なかったりと物足りない感じはします。
耐久性も低いので速い人がバリバリ使うにはちょっとキツいかもしれません。とはいえサイクリングなどは気持ちよく走れますし、スポーツバイクの良さはしっかり味わえますよ。
シフターにはギアの重さが目盛りで分かるインジゲーターが装備されているも嬉しいです。リヤのギヤは8速と最も少ないです。
シフトレバー操作
シマノ、カンパニョーロ、スラムはそれぞれ変速の操作が違います。そこで、シマノの変速操作を紹介します。ちなみに機械式と電動式(Di2)は操作は同じですが、機械式は軽くグイっと押し込む必要があり、特にフロントのシフトチェンジはやや力が要ります。比べて電動式はパソコンのクリック程度の力で変速してくれるので楽です。
右シフターのスイッチ(赤部分)を内側に軽く押すとリアのギアが一段重くなります。強く押し込むと2~3段一気に変速します。電動の場合は押し続けると限界まで変速し続けます。
右シフターのレバー(赤部分)を内側に軽く押すとリアのギアが軽くなります。強く押し込むと2~3段一気に変速し、電動の場合は押し続けると限界まで変速し続けます。
左シフターのスイッチ(赤部分)を内側に軽く押すとフロントが軽くなります。
左シフターのレバー(赤部分)を内側に押すとフロントが重くなります。この動作は機械式の場合やや重いので「よいしょ!」と力を入れて押し込む必要があります。
まとめ
コンポを選ぶ際にはティアグラ以上、できれば105以上が耐久力と精度が高く長く乗れるのでオススメです。逆にデュラエースは性能は高いですがのんびり乗るのであれば不要なので最高でもアルテグラでいいかもしれないですね。
使用目的と予算をしっかり検討してコンポは選びましょう!速く走りたければコンポグレードを落としてホイールに予算を回した方が効果的です!
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