まったり楽しいサイクリングでは全速力でスプリントをすることはほとんどないと思います。しかし、ロードレースではスプリントは必要です。特に日本のアマチュアレースでは短い平地コースが多く、最後にスプリント勝負なることがほとんどだと思います。そこで、最高速度を上げられるスプリントの姿勢とペダリング、ロードレースの駆け引きについて簡単に紹介しますね。
ただのサイクリングでも、安全な道でたま~に思いっきりスプリントしてみるのは面白いですよ!(笑
スプリントでの姿勢
スプリントの姿勢は基本ダンシングと一緒です。ただ、空気抵抗を最大限に減らすために、より頭を下げて姿勢を低くして、肘を内側にたたみます。後、ダンシングと同じようにバイクを左右に振って体の軸は動かさないようにします。(関連記事:効率よく速く走る!ロードバイクのダンシング)
スプリントの速度は世界のトッププロになれば時速80kmを超えます。日本のアマチュアレースでも時速50~70kmは出るので空気の壁を感じるほど空気抵抗がすさまじいです。少しでも空気抵抗を減らしてペダルに最大限のパワーをかけられることが大事です。
最高速度を上げるペダリング
スプリントのペダリングで多くの人がやりがちな間違いは、スプリント時に足を思い切り踏み下ろすようにペダルを回して、上半身がが上下に動いてしまうことです。そうならないためには、腕を使ってハンドルを引き付けるようにペダルを踏むようにします。バイクを体で踏み込む感じではなく、バイクごと体に引き付けるイメージですね。
また、自分の最大の力で踏むために、力の強い太もも前の筋肉を主に使います。そして、1時-3時でトルクをかけてそれ以外はできるだけ力を抜いて慣性にまかせます。(関連記事:楽に速く走る!知っておきたいペダリングの基本)
正しいギア比に合わせる
ロードバイクは、いかなる時でも正しいギアに合わせることが重要です。パワーがハンパではないプロスプリンターは、スプリント時にフロントが53Tか54T、リヤが11Tの組み合わせを使っています。
普通のクランク(アウター)は52T、コンパクトクランクで50Tなのですごいですよね・・。何度もスプリントしてみて自分の実力で一番効率的なギア比を見つけましょう。無理して力任せで回すのではなくしっかりクルクル回せるくらいがいいです。
ちなみに、スプリントに入ったらギアを段階的に変速せず、一気にトップギアに持っていくのが一般的です。スプリントが始まったら何も考えずただただ全力でペダルを回して突き進むのみです!
ロードレースでのスプリント
先ほども言いましたが日本のアマチュアレースでも時速50~70kmで走ります。ただ時速60km出せる人はかなり速いといっていいでしょう。そして60km出せない人はスプリント勝負では不利なので、スプリント以外の場所で勝負をしないといけなくなります。アマチュアレースではスプリント力は必須ですね(笑
ただし、スプリントで劣っていても勝つチャンスはあります。例えば発射するタイミングです。タイミングが早ければゴール前で失速してしまい、遅ければ先に出たライバルに差をつけられてしまいます。適正なタイムミングで発射すれば自分の能力を100%出し切れます。他には、多くの選手が位置を取り合う混戦の中で、最短ルートを確保することです。走るコースをふさがれたら避けて通る分不利になってしまいます。
また、風向きや空気抵抗を計算して他の選手を利用するなど心理戦も重要ですね。プロのチーム戦ではアシストを発射台に使う場合もあります。けっこう奥が深いのでロードレース観戦は面白いですよ!(関連動画:そうだったんだ!ロードレース観戦は面白い)
まとめ
- 姿勢は空気抵抗を抑えるように前傾でコンパクトに。
- 太もも前の筋肉を使ってペダルを回す。
- ギア比を合わせるときは無理のない重さにする。
- ロードレースのスプリントは奥が深くで面白い。