2017年シーズン、ツール・ド・フランスなど大きな大会に参戦するトッププロチームを紹介します。この記事を含めて全18チームを3回に分けて書きましたが、どのチームも個性的で今年のレースは面白くなりそうです!
自分もグランツールを中心に、ワンデーレースも観戦する予定なので、夜更かしが多くなりそうです・・。スカパー!に登録して「J SPORTS」でロードレース観戦!
今回紹介するのは「オリカ・スコット」「クイックステップ フロアーズ」「チーム スカイ」「チーム サンウェブ」「トレック・セガフレード」「UAEチーム・エミレーツ」の6チームです。
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【目次】
ORICA-SCOTT/オリカ・スコット
2012年の創立以来、チームワークを武器としてチームTT(タイムトライアル)などで好成績を残してきた古豪チームです。昨年はピュアクライマーの「ヨアンエステバン・チャベス」などが頭角を現しグランツールでも総合優勝を争えるほどに成長しました。
また、強力なパンチャーであったけど作戦を無視しがちな「マイケル・マシューズ」をチームサンウェブに放出し、団結が固まったように思います。今年もグランツールの総合争いに絡んでくるでしょう。
「ヨアンエステバン・チャベス」は2016シーズンに快進撃を見せ、ジロ・デ・イタリア(以下ジロ)で総合2位、ブエルタ・ア・エスパーニャ(以下ブエルタ)ではあのコンタドールと総合3位争いを演じて見事に勝利しました。今年はキンタナと優勝を争う姿を見られるかもしれませんね。
チャベス以外のタレントも豊富です。例えば「アダム・イェーツ」と「サイモン・イェーツ」の若い兄弟選手です。アダムは昨年のツール・ド・フランス(以下ツール)で総合4位と新人賞を獲得。サイモンもブエルタで総合6位と奮闘しました。イェーツ兄弟はチャベスのアシストもこなしながら総合上位を狙ってくるでしょう。
その他、昨年はコンタドールを強力にアシストしていたベテラン「ロマン・クロイツィゲル」なども獲得しています。
有名フレームメーカーであるスコットは、チームの創設からずっとオリカを支えています。エアロ系ロードバイク「フォイル RC」は、ハンドルからフロントフォークまで一体感ある構造になっており、空力性能と快適性を両立しています。コンポとホイールはシマノです。
QUICK-STEP FLOORS/クイックステップ フロアーズ
ステージレースの総合優勝には絡みませんが、強烈なスプリント能力を兼ね備えた選手を多くそろえて、クラシックレースやステージレースの区間で勝利を積み重ねる俊足系チームです。
今年もワンデーレースやステージレースの平地区間では多くの勝利をあげるでしょう。スプリント前の高速トレインは注目です!
エーススプリンターの「マルセル・キッテル」は、ツールだけでも通算8勝をあげています。28歳とまだ若いので、今年のツールではさらに勝利を積み重ねそうですね。
クイックステップはスプリンター系の選手が豊富で、早めのアタックが得意なパンチャー「ジュリアン・アラフィリップ」や、トップスピードは世界最速級と噂の超若手「フェルナンド・ガリビア」に期待がかかります。
また、快速トレインでエースを引っ張る「トム・ボーネン」などのアシストも充実しています。
世界トップチームに多くの機材を送り込んでいるスペシャライズド S-WORKS。クイックステップはスピード系のチームなので、ホイールは50mmのディープリムが活躍しそうです。また、メインコンポはシマノで、パワーメーターはフォーアイを使用。
TEAM SKY/チーム スカイ
2016年はチームで年間39勝するほど総合力が高く、そしてツールで3回も総合優勝をしているオールラウンダー「クリストファー・フルーム」がいるチームです。練習内容やレースプランは数多くのデータをもとに緻密に計算する事でも有名です。
どんな些細な事も見逃さず積み上げて勝利する!なんだか精密機械みたいイメージのチームですね。今年もフルームを中心にグランツールなどの大きな大会に標準を絞ってくるでしょう。
もう説明不要のスーパーオールラウンダーであるフルーム。しかしこのチームは周りのアシスト力も見逃せません。他のチーム行けばエース級の実力を持った「ゲラント・トーマス」「ミケル・ランダ」「ミハウ・クフィアトコフスキー」「ミケル・ニエベ」などが献身的にフルームをサポートします。
グランツール終盤、選手がふるいにかけられ少なくなっても、チームスカイは数人のアシストを残している場面をよく見かけます。本当に強いチームです。
チームスカイをサポートするのは、高級感漂う強力マシン「ピナレロ・ドグマ F10」です。2017年1月に発表されたばかりの新作ロードバイクで、ピナレロ独自の左右非対称設計や、カーブを描くフォークとシートステーなど本当にカッコいいです。
ホイールとこメインコンポはシマノですが、デザイン的にカンパニョーロにしてほしかったな~と思いいます(笑 個人的に派手なピナレロと地味なシマノがミスマッチな気がします・・。
TEAM SUNWEB/チーム サンウェブ
名前が全く違うので気づきにくいですが、前身はジャイアント・アルペシンです。スポンサーが変更したのでチーム名も変わってしまいました。
また、名前だけではなく、一昨年には「マルセル・キッテル」、そして去年は「デゲンコルブ」と有力なスプリンターを続けて放出し、今年はステージレース総合優勝を狙うチームへとスタイルを変えました。
ステージレース総合優勝を狙う新しいエースは、TTスぺシャリストで山岳もこなせるオールラウンダー「トム・デュムラン」です。今年は得意のTTステージの距離設定が長いジロに参戦予定。
デュムランの第一アシストとなるのは2014年ジロで総合7位の「ウィルコ・ケルデルマン」、そして山岳ステージではクライマーの「ワレン・バルギル」がサポートします。
その他、オリカからパンチャーの「マイケル・マシューズ」が加入。グランツール序盤の平地区間や、クラシックレースでの勝利を目指します。
チーム名からジャイアントの名前は消えましたが、機材供給は続けます。画像はオールラウンダー系の「TCRアドヴェンスド SL」ですが、コースによってはエアロード系の「プロペルアドヴェンスド SL」が登場します。
コンポとホイールはシマノです。ジャイアントには不思議とシマノがしっくりきますね!
TREK-SEGAFREDO/トレック・セガフレード
昨シーズン限りでカンチェラーラをはじめ大物ベテラン選手が引退し、今年は変化を求められる年になりそうです。まず総合系では「コンタドール」を獲得し、スプリント系では「デゲンコルブ」を獲得しました。この移籍が吉とでるか凶とでるか・・。ちょっと予想が付きませんね・・。意外とすごい活躍をするかも!?
ツール2回、ジロ2回、ブエルタ3回とグランツールでの総合優勝を重ね続けた伝説の選手「アルベルト・コンタドール」。本当は年齢的に昨年までで引退するはずでしたが、直前で撤回。別府選手とのコラボレーションは楽しみです!
そして、昨年エースを務めた「バウケ・モレマ」はTTも得意なクライマーです。今年はコンタドールのアシスト役に回るでしょう。
スプリントでは移籍加入した「ジョン・デゲンコルブ」の出番です。昨年のジロでポイント賞を獲得した「ジャコモ・ニッツォーロ」もいるので、もしタッグを組めばどうなるか見てみたいですね。
ワイヤーがすべてハンドルとフレームに内蔵されていたり、前ブレーキがフォークと一体化してたりと他とは全く違う先進的なスタイルを持つ「トレック・マドン」。常に一歩先を行く技術が印象的です。コンポはシマノ、ホイールはボントレガーです。
UAE TEAM EMIRATES/UAE チーム・エミレーツ
このチームもスポンサーが変わったため、まったく聞き覚えのない名前になってしまいました。前身は「ランプレ・メリダ」です。昨年は特に目立った成績が残せなかったですが、今年も大きな変化はなく、小規模のワンデーレースかステージレースでの勝利が現実的な目標となるでしょう。新城選手は「バーレーン・メリダ」に移籍して正解だったかもしれませんね。
このチームに目立った力はないとはいえ、本格スプリントもこなせるパンチャー「ディエゴ・ウリッシ」はグランツール区間勝利を獲れる可能性があります。そして、若い頃注目されましたが、ずっと伸び悩んでいるオールラウンダー「ルイ・コスタ」と、イタリア屈指のスプリンター「サーシャ・モドロ」にも頑張ってほしいです。
「UAE チーム・エミレーツ」は、イタリアの歴史あるロードバイクブランド「コルナゴ」で闘いに臨みます。数年ぶりにトップカテゴリーチームのサポートへ返り咲きました。
見た目的には大きな特徴がありませんが、カーボンフレームを製造する方法が独特です。普通は型で固めて一発で成型するのですが、コルナゴはクロモリのように各パーツをつなぎ合わせるラグ構造を採用しています。なので、カーボン性なのにちょっとクロモリの雰囲気も漂いますね。コンポとホイールはカンパニョーロです。
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