ロードホイールの空気抵抗

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最終更新日: 2023.11.13

ロードバイクのディープホイール|空気抵抗と効果

ディープホイールって見た目が速そうでカッコいいですよね。私も初心者の時は、リムハイトの高いホイールを装備しているロードバイクを見るたびに、円盤のようなフォルムに憧れてました。

そこで、ディープホイールの特徴とメリット、デメリットをわかりやすく簡単にまとめます。購入を検討している方は、参考にしてください。

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ディープホイールの空気抵抗

ディープホイールに交換すると「前からの空気抵抗をガガガ!っと高いリムが切り裂いてくれるぜ」って思っている人がいますが、前からの空気抵抗は普通のホイールとほとんど変わりません。

ディープホイールの空気抵抗

では何が違うのか?スポークの空気抵抗が違います。時速40km/hで走行した場合、単純計算するとタイヤの外周は時速80km/hで回転しています。そして、スポーク1本1本も約80km/hで回転しているので、相当な空気抵抗を受けているのが想像できます。

なので、リムハイトを高くディープにする事でスポークが短くなり、スポーク回転時の空気抵抗を減らせるのです。例えば、リムの高さを25mmから50mmのディープホイールに変更すると、スポーク1本が25mm短くなり、前後ホイールでスポーク本数は大体40本ありますから「25mm×40=1m」となります。

1mのスポークを手で持って垂直に立てながら80kmのスピードで移動すれば相当な空気抵抗を受けますよね。この空気抵抗を軽減できるのは、ロードレースなどでは大きなメリットでしょう。

余談ですが、スポークの形もいろいろあります。平べったいきし麺のようなスポークは空気抵抗が減るようです。ホイールを購入する時は細かい部分にも注意してみると面白いですよ。

 

ロードホイールの空気抵抗

ただ、ここまでで紹介したディープホイールの空気抵抗を軽減する効果は、時速40km/hで走った場合の単純計算です。実際の空気抵抗は少し違ってきますし、30km/h、20km/hと速度が落ちればその効果はぐっと減り、逆にリム重量が原因で漕ぎだしや坂道、巡航はキツくなります。

つまり、ディープホイールは40km/h以上での高速巡航に特化したパーツなのです。速く走る脚力と体力がなければデメリットの方が大きいといえるでしょう。

後は、リムハイトが高くなる事で、剛性が強まりホイール変形での力のロスがわずかですが少なくなります。また、リム重量でフライホイール効果が働き、きれいなペダリングができなくても、ある程度スムーズに足の力を推進力に変換できるメリットもあります。

デメリットとしては、ディープホイールは風の角度にも大きな影響を受けます。横からの風はハンドルも取られますし、空気抵抗にも影響があります。また、価格もローハイトに対して高いのは難点ですね。

メリットとデメリット

ディープホイールは見た目が派手ですが、初心者にはちょっと扱いにくいホイールなのはわかってもらえたと思います。リムが重くなるので漕ぎ出しに力を使いますし、時速30~40km程度の巡航速度だとあまりメリットはありません。それ所かデメリットの方が大きいのです。

そこで、メリットとデメリットを簡単にまとめました。

メリット

  • スポーク回転の空気抵抗が小さくなるので、速いスピードでは効率的に走れます。
  • ホイールの剛性が高くなるので力のロスが減り、高速巡行が楽になります。
  • リム重量が重いのでフライホイール効果が働き、ペダリングができてなくてもスムーズに走れます。
  • 見た目がカッコイイです。

デメリット

  • リムが重くなるので漕ぎだしや加速、登りがキツくなります。
  • 横風に弱く煽られて走行にロスが生まれたり、落車が起こりやすい。
  • 横風などの風向きによって空気抵抗が変わります。
  • 価格が高い。

やはりハイト50mm以上のディープホイールは、良くも悪くも時速40km以上で走れる人のホイールです。性能が高速で巡行するのに特化ているので、初心者が見た目だけで飛びつくような物ではないですね。

とはいえロードバイクは見た目をカッコよくして楽しむ趣味でもあります。自己満足のでもいいので、それぞれの自転車乗りが楽しめれば、それはそれでいいのではないでしょうか。(笑)

 

まとめ

  • ディープホイールは高速巡行に特化したホイールです。
  • ディープリムが空気抵抗を減らせるのはスポーク回転の空気抵抗が減るからです。
  • 空気抵抗はスポークの本数や形でも影響があります。本数が少なく平らな形が有利。
  • 普通に走るならディープ過ぎないリム高さ35mm以下がおすすめです。

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