世界で活躍するプロ自転車ロードレース選手の年収

ロードレースが面白い

最終更新日: 2023.11.21

世界で活躍するプロ自転車ロードレース選手の年収

ツール・ド・フランスなど世界的なロードレースを走るようなプロ選手は、いったいどれくらいの年収を稼いでいるのでしょうか?欧州では非常に人気がある自転車競技ですが、日本ではサッカーや野球にくらべてまだまだ知名度が低く情報が少ないです。

そこで、世界トップクラスのロードレーサーの年収を調べて、他のメジャースポーツと比較してみました。今後、プロを目指す人の参考になればと思います。

世界トッププロ選手の年収

自転車界の年収、給料がどれくらいか把握するのに、現在世界トップのオールラウンダー「クリス・フルーム/イギリス」の年棒を確認してみました。すると、およそ500万ユーロ(約7億5000万円 ※1ユーロ=150円で計算)だとわかりました。

ただ、フルームが所属するチームスカイは、資金が豊富な世界最大のテレビネットワーク会社がスポンサーなので、他のチームに比べて好待遇となっています。そして、フルームは3度のツール・ド・フランス制覇と、ブエルタ・ア・エスパーニャを1度総合優勝するほどのスーパースターでもあります。

つまり、好待遇のチームに所属し、現役最高の圧倒的な実績を残しているので年間500万ユーロも年収があるんですね。日本円で7億5000万円が、現在の自転車競技界でチームからもらえる給料の上限でしょう。

後、フルームと同程度の金額を稼いでいるのが、ボーラ・ハンスグローエの「ペテル・サガン/スロバキア」で、少し下がって400万ユーロ(約6億円)でバーレーン・メリダの「ヴィンチェンツォ・ニーバリ/イタリア」が続きます。

さらに、「マーク・カヴェンディッシュ/イギリス」や「ナイロ・キンタナ/コロンビア」、「フィリップ・ジルベール/ベルギー」、「マルセル・キッテル/ドイツ」といった選手は年間200万ユーロ(約3億円)。「リッチー・ポート/オーストラリア」といったエース級の有名選手クラスだと100万ユーロ(約1億5000万円)もらえます。

この結果を見る限り、大きな大会で実績を残せるトップチームのエース級選手になれば、1億~8億円はもらえるということですね。比べてアシストとなると、ガクッと落ちて6~9万ユーロ(約900万~1350万円)が年収の目安になります。

その他、自転車選手には大きな大会で優勝すると賞金がもらえたり、個人スポンサーからの収入もあるので、チームからもらえる給料にプラスアルファがあります。レースの賞金は、エースが勝てばアシストも均等に分けて配分されるので大きいですね。

ちなみに最低年俸をUCI(国際自転車競技連合)が定めていて、ワールドチームが3万6300ユーロ(約545万円)、プロコンチネンタルチームは3万250ユーロ(約450万円)です。なので、プロのみで食べていける保証があるのは、プロコンネンタルチーム以上となります。狭き門ですね・・。(関連記事:ロードレースのカテゴリー一覧

クリス・フルーム選手の年収は500万ユーロ(約6億5000万円)

クリス・フルーム選手の年収は約6億5000万円

給料の資金はどこから集める?

各チームから選手に支払われる資金源は、マネージャーががんばってスポンサーから集めてきたお金で賄われます。自転車選手のジャージを見るといたる所に企業名がペタペタ貼ってあるのはその為です。

自転車業界はチームの名前がコロコロ変わったり、数年でチームが無くなったりといったことが頻繁に起こります。大手スポンサーが撤退したり、資金集めが少しでも上手くいかないと途端に経営が苦しくなります。新しいスポンサー名のチームが誕生したかと思えば、次の年には別のチーム名(スポンサー名)になっているなんて事もよくあります。

スポンサーを集める為に選手は常に実績を残し、企業名が入ったジャージの映像がテレビや新聞などに取り上げられるよう努めているのです。人間広告塔ですね。トップでゴールする瞬間は、ジャージのジッパーをしっかり閉めて、胸のスポンサーロゴが良く見えるようにするのも常識となっています。

話がそれましたが、年収を気にするどころかチーム存続のためにも頑張って実績を残す選手達は本当に大変です。

自転車ロードレースでのゴール

胸のスポンサーを見せてゴール

他のスポーツ競技と年収を比較

自転車選手と、サッカーや野球のトップ選手とを比較してみましょう。わかりやすいように個人スポンサー料は抜きにして、純粋なチーム年棒のみを比べます。

まず自転車の最高年収は、フルームの7億5000万円でした。対してサッカーの「クリスティアーノ・ロナウド」は、39億円です(笑 香川真司選手といった日本人選手も海外で活躍して、年間5~10億円はもらっています。

野球もドジャースの「クレイトン・カーショウ」という選手が約40億円もらってますし、バスケでもロケッツの「ジェームス・ハーデン」が約43億円の契約をしています。すごいですね。

NBAのジェームズ・ハーデン

NBAのジェームズ・ハーデン

まとめ

自転車競技は他のスポーツに比べて年収が低く、大きく儲かる競技ではありません。しかし、ロードレースには厳しい中にも集団で競い合って、様々な国を走る楽しさがあると思います。今後、日本でも素晴らしい自転車選手が出てくる事を願ってます。もし、世界で活躍する日本人選手が出てきたら、ガッツリ応援したいですね!

自転車ロードレースのドーピング違反検査!プロ選手の私生活は大変自転車ロードレースのドーピング違反検査!プロ選手の私生活は大変前のページ

ロードバイク初心者向けおすすめカスタム交換パーツ次のページロードバイク初心者向けおすすめカスタム交換パーツ

関連記事

  1. 注目選手まとめ1

    ロードレースが面白い

    ロードレース注目選手2016|オールラウンダーとクライマー

    自転車ロードレースで世界トップレベルの選手や、注目の選手だけを特性・脚…

  2. ロードレース観戦に行こう!日本の有名自転車チームまとめ!

    ロードレースが面白い

    ロードレース観戦に行こう!日本の有名自転車チームまとめ

    ここ数年でロードバイクやクロスバイクの愛好者が増えています。それに伴っ…

  3. road ロードレースの面白さ

    ロードレースが面白い

    初心者向けロードレース観戦の基本|空気抵抗と心理戦

    ロードレースは、ルールや心理戦、レースの流れを理解できれば非常に面白い…

  4. ロードレース観戦の楽しみ方!風向きと風力に左右される勝負の行方

    ロードレースが面白い

    ロードレース観戦の楽しみ方!風向きと風力に左右される勝負の行方

    ロードバイクなどのスポーツ自転車は抵抗の80%以上が空気抵抗と言われて…

  5. ロードレースの面白さ

    ロードレースが面白い

    自転車ロードレース観戦は面白い|レース種類と展開

    自転車ロードレースの面白さを伝えたいと思い書き始めた記事の第2弾です。…

  6. 2017年 ジロ・デ・イタリア終盤戦! 第16~21ステージの結果と感想

    ロードレースが面白い

    2017年 ジロ・デ・イタリア終盤戦! 第16~21ステージの結果と感想

    24日間、3,609kmにわたって行われたジロ・デ・イタリアも昨日で終…

人気記事

  1. ヘルメットのおすすめブランドメーカー 10選! | ロードバイク
  2. 25Cサイズ限定!ロードバイクのおすすめクリンチャータイヤを比較
  3. 購入の参考に!ロングライドやレースにおすすめのクリンチャータイヤ
  4. 使用目的で選ぶ!サイクルコンピュータのおすすめ情報
  5. デザインと機能で選ぶ!サイクルグローブのおすすめブランド 10選
  6. ロードレースで効果的な補給とタイミング!ジェル・パワーバーなど
  7. ロードバイク・クロスバイクに必要なアクセサリーとパーツの一覧
  8. ロードバイク ロードレース 用語集
  9. スポーツ自転車用!おすすめテールライト[リヤライト] 10選!

アーカイブ

  1. 世界最高の自転車ロードレース!ツール・ド・フランスの面白さとは

    ロードレースが面白い

    世界最高の自転車ロードレース!ツール・ド・フランスの面白さとは
  2. 楕円リングの効果とは?メリットとデメリット・おすすめメーカー

    おすすめパーツ

    楕円リングの効果とは?メリットとデメリット・おすすめメーカー
  3. 新機能を搭載!シマノ 新デュラエース R9100/R9150

    おすすめパーツ

    新機能を搭載!シマノ 新デュラエース R9100/R9150の進化とは?
  4. 決め手はパワー!中上級者向けヒルクライムのトレーニングメニュー

    速く走りたい!

    決め手はパワー!中上級者向けヒルクライムのトレーニングメニュー
  5. ロードバイク・クロスバイクに保険は必要?自転車保険の比較まとめ

    初心者入門

    ロードバイク・クロスバイクに保険は必要?自転車保険の比較まとめ
PAGE TOP