MTBやシクロクロスで鍛えられる!ロードバイクのコントロール技術

速く走りたい!

最終更新日: 2017.09.26

MTBやシクロクロスで鍛えられる!ロードバイクのコントロール技術

普段スポーツ自転車といえばロードバイクしか乗らないのですが、MTB(マウンテンバイク)の草レースに1回だけ参加したことがあります。そして、バイクコントロールやペダリングについていろいろと気づいたことがありました。

と同時に、自転車を扱う感覚が少しながら身に付いたのか、ロードバイクとの一体感が増したように感じました。もし、オフロードをちゃんと乗り込めば、ロードバイクのコントロールもかなり上達するでしょう。

そこで、MTBやシクロクロスなどのオフロードを乗り込むことで身に付く技術を考えてみました。

関連記事:MTBの草レースに参加してみた – 楽しい!自転車日記

バイクコントロール力の必要性

まったりサイクリングや通勤通学程度でも、ある程度のバイクコントロール力があった方が安全です。特にタイヤが細いロードバイクやクロスバイクは、路面のわずかな凹凸でも挙動が大きいですし、雨でぬれた路面は滑りやすくなります。

ましてロードレースとなるとバイクコントロールは必須スキルと言ってもいいですね。例えば前方落車時の危険回避、スムーズな高速コーナリング、坂を駆け降りるダウンヒル、集団走行などはバイクコントロール力の良しあしで有利な場面は多々あります。

また、個人的な感覚ですが、登坂もバイクコントロール力があった方が有利な感じがします。この件に関しては、後で詳しく書きたいと思います。

自転車の本場であるヨーロッパ出身のプロ選手は、ロードレーサーでも小さい頃はオフロードで鍛えた選手がかなり多いです。むしろ、ほとんどのプロ選手が子供の頃はMTBをやっていると聞いたこともあります。

MTB出身の選手では、手放しウィリーで登坂するなど、圧倒的なバランス力を誇るペーター・サガンが有名ですね。どちらにしろ、バイクコントロール力は、ロードバイクでも基本スキルと言えます。

ロードバイクでのバイクコントロール力の必要性

悪路を走る難しさ

オフロード経験0の自分が、無謀にもいきなりMTBレースをやってみた分かったのですが、悪路を走るのはかなり難しいです。土がぬかるんだ道ではただ真っ直ぐ走るのも気を遣いますし、コーナリングや下り坂ではとにかく滑らないようブレーキと体を上手く使わないといけません。

後は、凸凹道やかなり細かい切り返しが連続している部分があったり、登坂では思いっきりペダルを回すだけだと後輪が空回りして進めず、どうしても足を付いてしまいます。普通に登るのさえ難しい登坂の途中に20~30cmの石段があるともうお手上げです・・。MTBを押して歩くのさえ一苦労です。

しかし、そんなコースを難なくこなしてく人はそこそこいたので驚きでした。とにかく自分は安全に走ることに徹して、上手に難所をクリアする人をずっと観察していると、いろいろと気づきがありました。

参考動画:2016リオオリンピック MTBレース

オフロードでの気づき

運動神経を抜きにして、上手に難所をクリアする人を観察して気づいたことをまとめまてみます。

ブレーキのタイミング

朝露に濡れた芝生の丘を、ジグザグに駆け降りるコースがあったのですが、自分は怖くて最初はブレーキをしっかり掛けながらこなしていました。しかし、ブレーキをかければかけるほど後輪が横滑りして上手く降れませんでした。

対して上手い人はブレーキはあまりかけずに、ある程度のスピードを保ったままこなしていました。これは、高速コーナリングの知識とスキルでも書きましたが、過度なブレーキやコーナリング中のブレーキはタイヤグリップを失うので滑りやすくなるからですね。

後は重心移動やコース取りも、普通の道路よりシビアな感じで、オフロードではコーナリングのスキル差がハッキリ出ると思いました。オフロードでシビアなコーナリングを経験すれば、ロードバイクでは路面とのグリップを考えながら高速コーナリングが上手くできるようになるでしょう。

MTBレースでのブレーキのタイミング

登坂では重心とギア比を考える

オフロードの土でできた激坂は、ペダルにトルクをかけすぎると後輪が滑って上手く進めません。自分は周回コースにある激坂を最後までMTBに乗ったまま登れませんでした・・。

上手い人をよく見ていると、ギア比をかなり軽くしてタイヤにトルクをかけすぎないようにし、グリップ力を考えながら走っていました。自分も途中から試行錯誤してギア比を同じように合わせてみましたがダメでした(泣

基本的な身体能力も足りなかったのでしょうが、後々経験者に聞いてみると、重心をコントロールして前輪にも体重をかける必要がったようです。これは経験して覚えるしかないようですね。

そして、ロードバイクの登坂でも上手く重心をコントロールすれば効率よくパワー使って速く登れるんじゃないかと感じました。後はペダリングも上達しそうですし、最適なギア比を掴むのも上手くなると思います。

MTBの登坂では重心とギア比を考える

MTBの激坂

細かいコース選定

周回コースのオフロードレースでは、周回ごとに道の状態が違います。というのも、他の人が走るたびに路面が荒れたり、濡れたり、削れたりして状況が変化するからです。

なので、常に安全かつ早く走れる細かいコース取りをする必要があります。これは、ロードバイクでも危機察知能力やダウンヒルに通じますね。

何と言ってもバランス力

なんだかんだと言っても、オフロードを乗りこなすのが上手い人は体幹の強さやバランス力が優れています。当たり前ですが(笑 ただ、オフロードを乗りこなしていると、体幹力やバランス力は絶対にアップすると思いますよ。

さらに悪路をスムーズに走る為に無駄のないペダリング技術も習得できれば、ロードバイクの走行スキルもアップするでしょう。

まとめ

いろいろと書きましたが、ロードバイクしか乗ったことがないレース志向の人は、MTBもやってみて損はないと思います。自分はMTBレースは1回しか走っていないですが、ロードバイクに乗る感覚が変わりましたしいろいろ学べました。

また、基本的に泥だらけになってオフロードを走るのは面白いです(笑 対人との勝負というより次々と現れる障害をどれだけスピーディーにこなせるかも醍醐味です。

気になった人は、エントリーグレードのMTBでも購入して、近くにあるオフロードコースを走ったり、アマチュアMTBレースやシクロクロスに参加してみましょう。

関連記事:MTBの草レースに参加してみた – 楽しい!自転車日記

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