ポジション調整(体に合わせて自転車の各パーツを調整する事)はとっても重要です。どんなに高価で性能の良いバイクでもしっかりポジションを合わせないと力を発揮できません!
人間の体は身長や体重が同じでも各部位の長さや太さ、筋力は違うので本当は人それぞれに合ったポジションを少しづつ探していかなくてはいけませんが、今回は簡単にできる基本のポジション調整方法を紹介します。詳しくて細かいポジションの話は後々やっていきますね。
今回紹介するのはあくまで基本的な調整方法なので、ロードバイクに乗る目的によっては調整を変えてもいいと思います。ロードバイクに慣れていない場合やゆっくり近場を乗りたい方は基本よりサドルを低く、ハンドルを高くめにして楽なポジションでもいいですね。逆に速く走りたい人はややシビアでキツめな調整でもいいかもしれません。
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体に合ったサイズの自転車を買う
まずは自転車のサイズをしっかり選びましょう。フレームのサイズやクランク長は後で変更するのはお金がかかるので確認も慎重に!また、各パーツのサイズも確認しておきます。各パーツのサイズと選び方の参考ページはこちらです。
ロードバイクやクロスバイクは安い買い物ではありません。しっかり試乗させてもらって、サイズについてお店の人に相談してから購入しましょう。
①サドルの高さ
まず始めにポジション全体の基準となるサドルの高さを調整します。サドルの高さによってハンドルなどのポジションも決まってくるのでキチンと調整しましょう。
バイクに乗るときの靴を履きペダルにカカトを乗せてから、ペダルをサドルから一番遠い位置に合わせます。その状態で足がまっすぐ伸びきってカカトがペダルに乗っていればOKです。
足が曲がっていればサドルを高くしカカトが浮いていれば低くしましょう。サドルの高さが適正であれば乗った時にペダルが一番遠い位置でも足は膝はやや曲がった状態になるはずです。
「股下寸法×0.86~0.88」=「クランク中心からサドル座面までの寸法」という合わせ方もありますが股下やサドル高さ寸法の測り方などいくつかポイントがあるので注意しましょう。
サドルの前後調整
次にサドルの前後を調整します。まずはサドルにまたがり普段座っている場所にお尻を合わせて左右のペダルを地面と水平に合わせましょう。そして膝の皿にあるくぼみから糸を垂らしてペダル軸に合ってればOKです。
ペダル軸より糸が前であればサドルを後ろに、ペダル軸より糸が後ろにあればサドルを前に動かしましょう。これで効率よくペダルに力を伝えられるサドル位置になります。
クリート位置の調整
ビンディングペダルにしている場合はクリート位置も合わせます。基本は拇指と小指を結んだ線がペダル軸と合うように調整しますが、本場の欧州ではややカカトより(深め)が基準となっているのでそこを考慮してもいいでしょう。
また、左右もわずかに調整できるのでお尻が大きく骨盤が張っていればクリート位置を内側寄りに合わせましょう。自分はお尻は小さいですが足がやや外側にある方が力がかけやすいです。位置が決まったら仮固定して試乗しながら力が最も伝わる位置に合わせていきます。
ハンドルの角度
ハンドルの角度は「シフトレバーと下ハンドルは持ちやすいか?」「シフトレバーと下ハンドルを持ってブレーキはしっかり引けるか?」を確認しながら調整します。基本はシフトレバーが水平になる位置ですが、しっくりくる位置に調整しましょう。
ハンドルの高さ
ハンドルの高さは筋力や柔軟性でも変わってくるので乗り手の感覚で決めてもいいと思います。初心者であればサドルとシフトレバーの高さが同じくらいがいいでしょう。慣れてきたらハンドルを下げて前傾姿勢のポジションにします。
ハンドルを下げるとキツイ姿勢になるので体に負担がかかりますが、空気抵抗が減りペダルに体重をかけられるのでスピードを上げやすくなります。
ステムの長さ
調整はステムを交換するのでややお金がかかりますが重要な部分です。胸と腕の角度が90度に合わせるのが基本ですが、とりあえず感覚で合わせて乗り込んでから調整していけばいいです。
短すぎるとハンドルのコントロールが難しくなり、見た目も悪いので出来れば90mm以上は欲しい所です。ただ、腰や肩に負担がかかり過ぎて傷めたり、無理な姿勢にならないように注意しましょう。
個人的にハンドル高さやステム長さの理想は、体重を最大限に使って最も楽にペダルを回せる位置だと思います。
乗りながら微調整
ハンドル回りは大体ワキと腕の角度が90度くらい、そして肘が少し曲がる程度が良いとされています。取り合えず体に負担がかからず無理しない程度に調整しましょう。長距離乗り込むと「ハンドル高いな」とかいろいろと思う部分が出てきます。違和感を感じたら少しづつ自分に合ったポジションに調整していきましょう。
ただいきなり1cmとか大きく動かすと負担が大きく適正ポジションが出ないので変更は1~3mm程度にします。調整するときはある程度の距離(最低50kmくらい)を乗ってから1か所だけ変更します。短距離しか乗っていない、または同時に2か所以上変更すると良し悪しがハッキリしないので注意!
趣味で乗る場合は安全に体を壊さないようにすることが第一なので体に負担のかからない範囲で調整する事が重要です。体に痛みなどがあればポジションを見直してみましょう。膝が痛いときはサドルを下げたり、腰が痛くなればハンドルを高くしたりします。
まとめ
- まずは購入するときに各パーツのサイズをチェック!
- ポジションの調整順序は「サドル高さ⇒サドル前後⇒クリート位置⇒ハンドル角度⇒ハンドル高さ⇒ステム長さ」
- 乗りながら違和感がある個所は1~3mm程度で調整。
- 楽しい自転車生活には体を痛めないことが大事!ポジション調整は無理のない範囲にしましょう。
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