先日、サイトのニュースを流し見していたら「自転車活用推進法」なるものが目に付いた。何でも2017年5月1日から施行させた法律のようだが初耳である。
施行されてから数か月、私ほどの自転車大好き野郎が気づかなかったのだ。これは「日本全国にご存じないサイクリストの方は多いんじゃいか?」ということで、なるべく柔らか~く自転車活用推進法について語ってみる。
自転車活用推進法とは?
簡単に言えば、「自転車は良いものなのに社会的地位が低いので、もっと自動車の地位を上げてサイクリストを増やそうぜ!」という法律である。国の機関に、自転車活用推進本部を設置して日本の自転車の在り方を変えていく政策だ。
そして、自転車活用推進法には8つの条約があり、この法律の基本方針が明記されている。ただ、個人的に法律の文章は堅苦しくて好きではないので、今回はチャラ男風に8条をザックリまとめてみた。
チャラ男とは無縁な生活なので、適当にイメージして書いたゆえ責任は持たない。しかし、小学生でもわかりやすい内容になったのではないかと思う。
自転車活用推進法8条(チャラ男版)
- 自転車は環境と健康にウィ(良い)し、災害が起こっても乗れちゃうから自転車活用推進本部を設置してどんどん広めちゃうよぉ~ん。地方自治体は自転車活用推進計画を作って実行してね~☆
- 自転車の静かで環境にやさすうぃ(優しい)、そして災害時に使えるといったメリットを生かした取り組みやろうぜ。
- 国は自転車使用を積極的に推進しなきゃダメダメよぉ~ん。
- 地方も国と一緒に頑張ってやってちょー。むしろ地方中心でやってちょー。ウェイウェイ♪
- 電車とかの公共交通機関も、自転車推進活用法に協力してねぇ~ん。
- 国民も協力してちょうだ~い。
- 国、地方、公共機関、国民は仲良く連携してこの政策をすすめてピース!
- 具体的な政策を15個明記してっからヨロシクゥ!(15個の具体的政策は次で)
具体的にどう変わる?
じゃあ、この法律が施行されて日本の自転車事情はどう変わっていくのか?第8条に明記された15個の具体方針を見ながら予想してみた。なお、15個の方針はわかりやす要点だけ書く。
これが着実に実地されれば、日本の自転車との付き合い方は変わり、サイクリストはどんどん増えそうだ。
1.自転車専用道路の整備
自転車が盛んなヨーロッパでは自転車専用レーンは当たり前にあるが、日本での普及はまだまだである。専用レーンが増えれば、もっと快適安全に楽しめるし、自転車人口ももっと増えるだろう。
2.駐車場整備
高価なロードバイク・クロスバイクは駐輪場に長時間止めておいたらすぐ盗まれる。なので通勤通学には使えないサイクリストも多いんじゃないだろうか。
しかし、地下格納型や厳重なセキュリティなど管理体制がしっかりした駐輪場が増えれば、安心してスポーツ自転車を預けることができるだろう。
3.レンタサイクル・シェアサイクルの普及
中国でも進められているシェアサイクル。日本でも普及すれば、ちょっとした買い物などが便利になるし、車が減るので環境にもやさしく、交通渋滞も緩和できる。
4.自転車競技施設の設備改善
ロードレースや競輪、トラック競技などの施設が整えば、日本の自転車競技はレベルアップ間違いなしだ。子供から協議に取り組む人も増えて、底上げもできるだろう。
5.安全な自転車を供給する体制づくり
現在販売されている自転車は十分安全だが、今後は安全基準がより強化されるかもしれない。
6.自転車整備士の質の向上
今までも自転車整備の資格はあったが、より難易度が高くなるかもしれない。量販店やちょっとした自転車屋さんでも高度な整備を受けられれば、サイクリストにとって安心だ。
7.自転車管理の適正化
今は防犯登録などで簡単に管理はされているが、今後はICチップなどを利用してさらに厳重に管理されそう。個人的には、盗難されてもICチップで追跡できたりすればいいなぁと思う。
8.自転車利用者の交通安全教育
学校や職場、もしくはサイクルショップで自転車の安全講習会などが開かれるかも。10年後は右側を無灯火で走る輩がいなくなればいい。
9.国民の健康促進
世の中には自転車通勤を禁じられている会社がある。しかし、この法律の効果が広がれば自転車通勤は自然な流れとなり、会社は自転車通勤を認めなければいけなくなりそうだ。
実現すれば、専用レーンを多くの人が自転車通勤する姿が見れるだろう。
10.学校教育で青少年の体力向上
通勤と同じく通学も自転車利用を推進されそうだ。自転車通学を禁止する学校はなくなり、どの地域でも自転車通学は当たり前になるだろう。
11.自転車と公共交通機関の連携
自転車をそのまま積める特殊な電車「B.B.BASE」が、日本で初めて2018年1月から運航される。このような流れが全国的に広まれば、自転車通勤通学がしやすくなり、サイクリングの範囲も広がる。
12.災害時に自転車を使う備え
地震などの災害が起こって車が通れなくなっても自転車なら使える。そこで、災害用の自転車を設置したり、悪路でパンクしたタイヤをすぐに修理できるキットをあらかじめ準備するようになる。
13.国際交流
例えばオランダやドイツなどは自転車専用レーンが当たり前で、通勤通学時間には多くの自転車が行きかっている。そういった国々と交流を図ることで、より自転車利用の活性化を促す。
14.観光地の魅力アップ支援
海外からの多くの観光客がしまなみ海道の絶景を楽しんだり、箱根の山を登ったりする日が来るかもしれない。後は専用レーンを英語表記にしたりと、海外のサイクリストを意識した取り組みが求められる。
15.その他
その他何かあれば変えていくよ!ということだ。
サイクリストの心構え
ここまで自転車推進活用法をザックリまとめてみたが、どうやら国よりも各自治体の取り組みが重要のようである。なぜなら、どのように自転車を推進していくのかは、自治体の裁量に任されているからだ。
では我々サイクリストはどのような心構えでいればいいのか?それは交通ルールとマナーを持って走ることだ。なぜなら社会の人がサイクリストを見てマナーが悪いと判断すれば、自治体が動きにくくなるからである。
マナーを守って自転車の世間での評判が上がれば、サイクリストにとって良い方向に進むし、評判が下がれば肩身の狭い思いをして走ることになるだろう。
自転車推進活用法の施行は、サイクリストにとって未来を決める分岐点だと思う。今後、堂々と自転車に乗れるように、もう一度走り方を見直してみてはどうだろうか。