ちょっと前の話になるが、初めてMTB(マウンテンバイク)の2時間耐久レースに参加してきたので、走った感想や気づいたこと、面白さをレポートする。キッカケは数年会っていなかった先輩からフェイスブックを通してレースへのお誘いがあったからだ。MTBも貸してくれるし、ひさびさに会いたかったのでOKしたのだった。
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参加した大会は熊本県玉名郡南関町で開催されたセキアヒルズカップだ。1周3kmの上級者向けである「パンダさんコース」にエントリーした。2人で交代で走れるカテゴリーにしたので休憩もできから楽ちん・・のはずだった・・。
今までクロスバイクとロードバイクは乗っていたのだが、MTBは全く経験がなく草レールといえど少し不安はあった。とはいえ平地無風であればロードバイクで30~35km/hくらいで1時間は巡航できる私だ。「何とかなるだろう」と甘く見ていた。
当日は会場について先輩と合流し、さっそくポジションを適当に合わせたり、変速方法を覚えたり、乗り心地やサスペンションの固さを試してみたりした。そして、実際のコースを試走してみてはじめて愕然とした・・。思っていたよりかなりハードなコースなのだ。
「少しぬかるんだり凸凹の山道を走るんでしょ?」くらいに思っていたのだが、濡れた芝生の急斜面、壁のような坂、坂で30cmくらいの段差など予想の斜め上をいっていたのだ。しかも前日の雨でどこもドロドロにぬかるんでいたので落車は必須だ。正直キ〇タマが縮みあがっていたが、先輩には余裕の表情を見せておいた。
すぐに目標を「できるだけ速く走る」から「ケガなく完走」に切り替えたあたり、我ながら良い判断だったと思う。いざレースが始まるとぬかるみで全く進まず、何回も車輪がスリップするし、坂はタイヤが空転して登れない。そして下りでは恐怖心でブレーキから手を離せなかった。そして、しまいには小学生と思われる男の子にも抜かれてしまったのだ・・。恥ずかちい・・。
いいのだ・・。俺は「ケガなく完走」が目標なのだと言い聞かせたがやっぱりヘタレ感は隠せない。周りではガンガン攻めている人が頻繁に落車をしている。中には下りで前のめりに1回転した人もいた。自分をさっさと抜いていった小学生も自分の目の前で派手に落車した。「大丈夫か?」と声をかけようとしたがすぐに起き上がり元気よく自転車に乗っていった。
たぶんMTBは落車は当たり前なのだと思う。(すごい・・)他にも驚いたのが60歳は行ってそうなおじいちゃんがグイグイと坂を登っていくのだ。自分はタイヤが空転して前に進めない・・。たぶん、ペダリングやギヤ比の調整など、オンロード自転車とは違ってMTB用のコツがあるんだと思う。
特にきつかったのは坂道でクネクネしたカーブの連続がある地点だった。しかも登りの途中で石段があるのは信じられなかった。はじめは「どうやってクリアするの?」と思ったが目の前でおじいちゃんが乗りながら前輪を持ち上げてクリアしていた・・。この人はきっと昔プロとかだったに違いないと思うことにした。
他にも壁みたいな坂道は多くの人が押しながら登っていたがおじいちゃんは軽々とのりながらクリアしていた。本当にすごい!おじいちゃん以外にも競輪選手が遊びで参加していたり、高校のMTB部などもいた。みんなとてもレベルが高く速かったので何回か抜かれた。
レースの結果はちょうど中間くらいの順位だった。初心者にしては上出来だったと思いたい。もし次の機会があればMTBのペダリングを覚えて参戦したいと思う。最後は泥だらけになったけど子供に戻ったみたいで楽しかったのは間違いない。皆さんも気が向いたら参加してみてください。