安全上、ロードバイクで最も重要なパーツであるブレーキ。その中でリムとこすれ合うブレーキシューは消耗品なので交換が必要です。
そこで今回は、「シュー交換のタイミング」「上位グレードで制動力アップ」「ブレーキシューの交換方法」「シューの適正位置」「トーインの付け方」「センターの合わせ方」「テンション調整方法」を画像付きでまとめます。
シュー交換のタイミング
ブレーキシューはリムとこすれて少しずつ摩耗していきます。特に雨の中を走ると摩耗が進んだり、粒状の異物がリムとシューの間に挟まって損傷するので定期的に交換が必要です。
大きく摩耗してたり、斜めに摩耗してたらすぐに交換しましょう。また、粒石を噛み込んでいた場合や線上に大きく削れている場合も交換が必要です。そのまま放置するとホイールのリムも傷つけてしまいます。
また、アルミリムのホイールから、カーボンリムのホイールに変更する時もブレーキシューの交換が必要です。カーボンはデリケートな素材なので、専用のシューを使わないと痛めてしまいます。もちろんアルミリムもアルミ専用シューじゃないと制動力が発揮されません。
上位グレードへの交換で制動力アップ
シマノ デュラエース、アルテグラ、105などの上位グレードには、ブレーキシューに金属プレートが使われています。リムをしっかり挟むことができ制動力が上がりますね。下の図の左側が金属プレートが使われているブレーキシューで、右はゴムのみのブレーキシューです。
上位グレードのブレーキシュー(BR-6800など)はシマノの中下位グレードにも装備することができます。1000円~1500円程度とそんなに高い物ではないのでお手軽にブレーキ性能をアップできるのでおすすめです。見た目もカッコよくなりますよ。
ブレーキシューの交換方法
ブレーキシューの外し方
先にホイールを外しておくと作業がやりやすいです。経済的にシューのゴムだけを交換する場合は、シューの横側に付いている小さいボルトを外します。このボルトでゴムが外れないように固定しています。ブレーキシュー全てを交換する時は大きなボルトを外します。
小さなボルトが外れたらゴムの部分を引っ張り出します。固くて外れにくい時はプライヤーなどの工具を使いましょう。
ブレーキシューの取り付け
ブレーキシューには左右があり、正しい向きでないと装着できません。ゴムの上側に「L/R」の表記があるので確認してから差し込みましょう。
奥までゴムをしっかり差し込んだら小さなボルトを締めて取り付け完了です。このボルトは小さいので、強く締めすぎると破損するので注意です。
シューの適正位置
シューの調整は基本リムに真っ直ぐな位置に合わせます。ゴム部分がリムに接触しない部分があると偏った摩耗になり、制動力も落ちます。
上下位置の目安としては、リムの上端をリムの上端から2mmほど下げた位置にします。それぞれ同じ位置に合わせるとシューが摩耗した時にリムからはみ出す事があるからです。
トーインの付け方
トーインとは、リムに対してわざとシューを斜めに固定する事で音鳴りを防ぐやり方です。最近は技術が進歩してトーインを付けない事が推奨されていますが、音鳴りが気になる場合は試してみてください。
やり方は、クレジットカードくらいの厚さの物を、後ろから1cmくらい挟んで、ブレーキをしっかり挟んでからボルトを固定します。
センターの合わせ方
リムとブレーキシューの左右の隙間が異なる場合は、ブレーキが真ん中来るように調整します。やり方はフレームにブレーキを固定しているボルトを裏側から緩め、ブレーキを手で閉じてから固定しなおします。固定中にブレーキが動く時はブレーキレバーを強めに引きながらボルトを固定してもいいでしょう。
それでも微妙な調整が難しい場合は、センター調整ボルトを回して微妙な差を調整できます。ただし、この調整ボルトはグレードによっては付いません(泣 シマノ11速の上位グレードにはほぼついています。
テンション調整方法
ブレーキにはテンションを調整できるモデルがあります。ブレーキの裏にあるテンション調整ボルトを緩めれば、軽い力でもしっかりと制動力を発揮できるようになるので女性に嬉しいですね。この調整ボルトもグレードによってはついていないのはしょうがないですね(笑