ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク(MTB)などのスポーツバイクではチェーンは消耗品です。定期的な交換が必要なのです。特にマウンテンバイクは悪路を走るときにチェーンが跳ねるつくりになっており、突然切れることもありますので普段からチェックしましょう。
また、チェーンのつなぎ方には2種類あります。ひとつは「コネクティングピン」を使う昔ながらのオーソドックスな方法。もう一つは「コネクトリンク」とい小さなパーツでつなぐ簡単な方法です。
今回はその「2種類のチェーン交換方法」と「交換に必要な工具」「チェーン交換の目安」「チェーンの互換性について」を分かりやすく画像付きでまとめます。
チェーン交換の目安
一般的にチェーンの交換時期は走行5000kmか1年と言われています。しかし、チェーンのグレードや材質で耐久性も違ってくるので、チェーンチェッカーを使って確認する方が確実です。
チェーンチェッカーは、チェーンが伸びて交換が必要かどうかを計測できます。価格も安い物は500円前後で、使い方はチェーンに差して長さをはかるだけなので簡単です。
チェーンの互換性について
基本は、自転車のコンポーネントに合わせてチェーンを選びます。シマノならシマノのチェーン、カンパニョーロはカンパニョーロのチェーンといった具合です。
そして、変速段数も確認しましょう。フロントギヤ段数とリヤギヤ段数に合わせたチェーンを購入します。変速段数によってチェーンの薄さやつくりが微妙に違うので注意です。
また、グレードもできれば合わせたほうがいいですね。「シマノ デュラエース」のコンポーネントには「シマノ デュラエースのチェーン」を選びます。ただ、グレードが違ってもメーカーと変速段数が同じなら互換性はあるので使えます。一般的にグレードが高いほうが耐久力が高いと言われています。
コネクティングピンを使う交換方法
必要な工具
コネクティングピンでのチェーン交換に必要な工具は「チェーンカッター」「プライヤー」です。後、「チェーンフック」もあった方がいいですね。プライヤーは100円ショップでも手に入りますよ。
チェーンカッターをAmazonで購入する
チェーンフックをAmazonで購入する
出先でのチェーントラブルに対応できるように、携帯ツールにチェーンカッターが付いている物もあります。便利で安心なのでおすすめです。
作業内容
【作業①】
コネクティングピンを使った交換方法を紹介します。まずは、チェーンが強く引っ張られないようにフロントギヤをインナーに、リヤギヤをロー(一番内側)に合わせます。
次にチェーンをたるませてチェーンフックを引っ掛けます。チェーンを切った時に切り口が暴れないようにするためです。
【作業②】
チェーンカッターをコネクティングピン(チェーンをつなぐピン)に真っ直ぐあて、ゆっくりハンドルを回してピンを押し出します。ピンが完全に抜けたらチェーンが外れます。
【作業③】
次は新しいチェーンをはめる作業です。新しく買ったチェーンは長めになっています。取り外した古いチェーンのコマ数と新しいチェーンのコマ数を合わせるために、不要なコマは切っておきます。コネクティングピンは尖っている方が自転車の内側にくるようにチェーンに挿入して、尖っている方は最後に折ります。
【作業④】
新しいチェーンをフロントをインナーに、リヤをローに引っ掛けてチェーンをつなぐ作業に入ります。ギヤの下側でつなぐ場合は、前にアウターリンク(外側のコマ)、後ろをインナーリンク(内側のコマ)にした方が強度が増します。
【作業⑤】
コネクティングピンをつなぎ目に差し込んで、チェーンカッターを真っ直ぐ合わせてゆっくりハンドルを回します。そして、「カクッ」と手ごたえがある位置で止めます。奥までピンをねじ込み過ぎると、新しいピンでやり直しになるので注意です!
最後にコネクティングピンの突き出た部分をプライヤーなどで挟んで捻り折れば終了です。なじみを出すために、つなぎ目を軽く左右にしごくといいです。
コネクティングピンが左右にはみ出していたり、引っ込んでいたりしないかを確認して終了です。下の図が適正にピンが挿入された状態です。
コネクトリンクを使う交換方法
必要な工具
コネクトリンクを使ったチェーン交換で必要な工具は「チェーンリンクプライヤー」です。後は「チェーンフック」もあった方が便利ですね。
チェーンリンクプライヤーをAmazonで購入する
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作業内容
【作業①】
コネクトリンクを使った交換方法を紹介します。こちらはコネクティングピンを使った方法より簡単です。まずは、チェーンが強く引っ張られないようにフロントギヤをインナーに、リヤギヤをロー(一番内側)に合わせて、コネクトリンクのつなぎ目部分を作業しやすい位置に持ってきます。
そして、チェーンをつなぐコネクトリンク両端のインナーリンク内側にチェーンリンクプライヤーの先端部分をはめ込みます。
【作業②】
そのままの状態でチェーンリンクプライヤでグッと挟むと、コネクトリンクが簡単に外れてチェーンが切れます。
チェーンが切れたらチェーンが暴れないように慎重にチェーンを外してください。フレームを傷付けたりケガをしないように注意します。
【作業③】
次は新しいチェーンをはめる作業です。新しく買ったチェーンは長めになっています。取り外した古いチェーンのコマ数と新しいチェーンのコマ数を合わせるために、不要なコマは切っておきます。
その後、新しいチェーンをフロントをインナーに、リヤをローに引っ掛けてチェーンをつなぐ作業に入ります。画像のようにチェーンフックでチェーンの両端付近をつないでおくと作業しやすいです。
【作業④】
コネクトリンクをつなぎ目に軽くはめたら、クランクを正回転させて、接合部がチェーンリング上側のラインに来るようにします。
【作業⑤】
後輪を地面に接地して、ブレーキをかけた状態にしペダルをグイッと踏み込みます。ぺダルが回る力でチェーンが引っ張られてコネクトリンクがカチッとはまります。最後にキチンとはまっているか確認して終了です。