2016 UCIワールドチーム紹介③

ロードレースが面白い

最終更新日: 2023.11.14

2016UCIワールドチーム紹介 ③|海外ロードレース

2016年のUCIワールドチーム、18チームの特徴、注目選手、使用ロードバイクをまとめる第3弾です。細かい事は気にせずにザックリ簡単にまとめています。今回は自のお気に入りチーム「モヴィスター」も紹介します。

【関連記事】
2016 UCIワールドチーム紹介パート①
2016 UCIワールドチーム紹介パート②

トレック・セガフレード|TREK-SEGAFRED

自転車メーカーのトレックと、イタリアのコーヒー焙煎メーカーのセガフレードがメインスポンサーのチーム。2011年創立の中堅チームで日本の別府史之が所属し、グランツールでは、特に目立った成績を残しているわけではありません。しかし、ワンデーレースやステージ優勝をコンスタントに獲っているいる安定したチーム力があります。

2016 トレック・セガフレード

使用バイク

常に独自の最新技術を投入してくるアメリカのフレームメーカー「トレック/TREK」。2016年モデルのマドンは、空力を意識してブレーキがフレームの一部となり、電動コンポの配線などをフレーム内にスッキリ収納できるようになっています。見た目で他のメーカーよりかなりパンチ力がありますね!カラーリングのデザインをユーザーが選べるシステムも素晴らしいです。

トレック・セガフレードの使用バイク

フレーム ー トレック・マドン レースショップリミテッド【アメリカ / 完成車価格165万円】
コンポーネント ー シマノ・デュラエースDi2
ホイール ー ボントレガー・アイオロス
タイヤ ー ヴェロフレックス
ハンドル ー ボントレガー
サドル ー ボントレガー
ペダル ー シマノ・デュラエース
ヘルメット ー ボントレガー
ジャージ ー ボントレガー

注目選手

ファビアン・カンチェラーラ(スイス/クロノマン)

世界選手権の個人TTを4度も優勝し、オリンピックでも2回金メダルを獲得するなど一時代を築いた名選手。今でもエースのけん引役として他チームを圧倒します。今年で引退との事で残念ですね。

ライダー・ヘシェダル(カナダ/オールラウンダー)

2012年ジロを総合優勝した35歳のベテラン。近年のグランツールでは10位以内には入るが大きな成績は残していません。

別府史之(日本/ルーラー)

日本が誇るロードレーサー。チームのアシスト役として何度もグランツールを完走し、敢闘賞も獲得しています。いつの日かグランツールで、逃げを成功させて念願のステージ優勝を期待してます。

ビーエムシー レーシング|BMC RACING

自転車メーカーのBMCがメインスポンサーを務めるチーム。多彩で高い能力の選手が多く所属し、2015年は13選手が合計33勝もしています。2016年は、チームスカイからリッチー・ポートを迎え入れてグランツールの総合優勝も視野に入れていたが期待外れに終わりました。その他、ヴァンガーデレンもツールで2度も5位入賞しているので期待。

2016 BMCレーシングチーム

使用バイク

やや地味だけど堅実で実力派のBMCにコンポはデュラエース、ホイールもデュラエース!シンプルに機能だけを追求すればこうなるのかもしれないですね。フレームは、カーボンシート枚数を最大2倍にして、より最適な剛性調整や軽量化が可能になり駆動伝達率も高められています。

BMCの使用バイク

フレーム ー BMC・チームマシーンSLR01【スイス / フレーム価格46万円】
コンポーネント ー シマノ・デュラエース
ホイール ー シマノ・デュラエース
タイヤ ー コンチネンタル・コンペティション
ハンドル ー 3T
サドル ー フィジーク
ペダル ー シマノ・デュラエース
ヘルメット ー ジロ・シンセ
ジャージ ー パールイズミ

注目選手

リッチー・ポート(オーストラリア/オールラウンダー)

コンタドールの2011年ジロ制覇(後に剥奪)、ウィギンスの2012年ツール制覇、フルームの2013・2015年ツール制覇を補佐してきた最強のアシストとして有名です。エースとしてBMCに移籍してからは、自ら総合優勝を狙います。

ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ/オールラウンダー)

過去にツールで2度5位を獲得した実績のある選手。28歳となり今後5年間でピークに差し掛かってくるので何かしらの成績を残す可能性は十分にあるでしょう。

サムエル・サンチェス(スペイン/オールラウンダー)

2011ツールで山岳賞、北京オリンピック金メダル、ブエルタ5勝を筆頭に数多くの成績を残しています。飛びぬけてダウンヒルが速く、下りで一気に仕掛ける攻撃性も持っています。個人的に好きな選手の一人。

ローハン・デニス(オーストラリア/ルーラー)

2015ツールでステージ優勝を飾り一気に注目された若手。まだまだ26歳!TTも得意です。

モヴィスター|MOVISTAR

携帯電話会社のモヴィスターをメインスポンサーに持つ自分が一番好きなチームです。UCIワールドツアーランキングで、3年連続チーム年間首位を獲得するなど、総合力の高さも特徴です。個人の部でもバルベルデが2年連続で年間首位に立っています。現在、ステージレースではキンタナをメインエース、バルベルデをセカンドエースに据えて能力の高いアシスト陣がわきを固めて走ります。

2016 モヴィスターチーム

使用バイク

軽量オールラウンドマシンの「キャニオン/アルティメット」にカンパのボーラウルトラ。フレーム価格が30万円と他チームに比べて格安なのはメーカー直販だから。キャニオンのロードバイクが欲しければ、ドイツのメーカーに直接注文しなければ買えません。その代わりに中間マージンがなく、他メーカーにくらべ同じレベルのマシンが半分程度で買えるメリットがあります。|関連記事:キャニオン アルティメット SL 9.0 DI2のインプレッション

モヴィスターの使用バイク

フレーム ー キャニオン・アルティメットCF SLX【ドイツ / フレーム価格30万7000円】
コンポーネント ー カンパニョーロ・スーパーレコード11
ホイール ー カンパニョーロ・ボーラウルトラ50
タイヤ ー コンチネンタル
ハンドル ー キャニオン・H2 エルゴCF
サドル ー フィジーク・アンタレス
ペダル ー ルック・Keo Blade2
ヘルメット ー カットライク・ミキシノ グラフェン
ジャージ ー エンデューラ

注目選手

ナイロ・キンタナ(コロンビア/クライマー)

まだ26歳と非常に若いですが2014ジロ総合優勝、2015ツール総合2位、2016ブエルタ総合優勝と信じられない成績を残してい注目のクライマーです。今後も大記録を残しそうですね。体格は小柄で平地やTTでは不利ですが、ヒルクライムでは圧倒的な登坂力で他の選手との差をぐんぐん広げます。キツくても顔色をほとんど変えないので、調子は勝負所まで読めない所も魅力ですね。

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/オールラウンダー)

ブエルタで総合優勝1回、ポイント賞3回、複合賞2回、ステージ優勝9回を誇り、他のグランツールでもステージ勝利を複数あげている名選手。36歳になりキンタナにエースを譲りましたがまだまだ走りは健在。基本の脚質はオールラウンダーですが、スプリントもこなせ、特にゴール前に厳しい坂があるゴールスプリントを得意としています。

ランプレ・メリダ|LAMPRE-MERIDA

金属加工のランプレと、自転車フレームメーカーのメリダがメインスポンサーのチーム。エースはルイ・コスタが務めますが、グランツールでは10位以内が現実的な目標でしょう。他の選手も、大きな賞よりステージ勝利かワンデーレースが目標となります。2016年からメリダに移籍した新城選手を応援しています。

2016 ランプレ・メリダ

使用バイク

フラッグシップモデルのスクルトゥーラは、超軽量ながら快適性も兼ね備えています。フレーム素材にはカーボンに加えて振動を吸収するフラックスファイバーも使用し、さらにチェーンステー下にリアブレーキを装備しシート部の柔軟性を活かしています。ホイールはフルクラムでシマノコンポとの相性はgoodです。

ランプレ・メリダの使用バイク

フレーム ー メリダ・スクルトゥーラ チーム【台湾 / 完成車価格83万円】
コンポーネント ー シマノ・デュラエース
ホイール ー フルクラム
タイヤ ー コンチネンタル
ハンドル ー FSA
サドル ー プロロゴ
ペダル ー シマノ・デュラエース
ヘルメット ー スオミ
ジャージ ー チャンピオンシステム

注目選手

ルイ・コスタ(ポルトガル/オールラウンダー)

2013世界選手権を優勝し、ツールでもステージ優勝が3回あります。一時はグランツール総合優勝を期待されましたが、今では10位入賞もなかなか難しい状況になっているのが残念です。ただ、2012・2013・2014年ツール・ド・スイス総合優勝など多くの実績は残しています。

新城幸也(日本/パンチャー)

日本機体のロードレーサー。グランツールでも逃げに乗ったり、スプリントを仕掛けたりと活躍し敢闘賞も獲得しています。別府選手と同様に、ステージ優勝やクラシックレースでの勝利を期待してます。

ロット エヌエル・ユンボ|LOTTO NL-JUMBO

オランダ宝くじ公社のロットとスーパーマーケットのユンボがメインスポンサーのチーム。オランダの選手が多く所属していますが、選手層は今一つです。宝くじ公社がスポンサーなので資金はありそうなんですけどね。2016年ジロでは、クライスヴァイクが優勝を手に入れかけたが、ステージ後半にまさかの落車でチャンスを逃しました。もう少し頼れるアシストがいれば、もっと活躍できそうではあります。

2016 ロットNLユンボ

使用バイク

日本でも認知度が高いフレームメーカーのビアンキ。そのトップモデルであるオルトレXR2は軽量ながらも空力を意識した形状をしており、平地から登りまで対応できる能力を備えています。コンポとホイールは安定性のあるシマノ・デュラエース。

ロットNLユンボの使用バイク

フレーム ー ビアンキ・オルトレXR2【イタリア / フレーム価格40万円】
コンポーネント ー シマノ・デュラエース
ホイール ー シマノ・デュラエース
タイヤ ー ヴィットリア
ハンドル ー FSA
サドル ー サンマルコ
ペダル ー シマノ・デュラエース
ヘルメット ー ベル
ジャージ ー サンティーニ

注目選手

スティーヴン・クライスヴァイク(オランダ/オールラウンダー)

過去に目立った成績は残していなかったのでノーマークでしたが、2016ジロでは19ステージで不運の落車をするまで、2位と大きく差をつけて首位を守っていました。今後もめげずに頑張ってほしい選手。

ロベルト・ヘーシンク(オランダ/クライマー)

ワンデーレースやグランツールでステージ勝利はありますが、エースとしては結果がイマイチです。今年で30歳とまだまだチャンスはあるので頑張ってほしいです。

ロット・ソウダル|LOTTO SOUDAL

ベルギー宝くじ公社のロットと、シーリング・コーキング材メーカーのソウダルがメインスポンサー。2015年は大量40勝を叩きだている総合力の高いチーム。中心選手のグライペルがスプリントステージで16勝していますが、サポートするアシストメンバーもスプリントでは強力なので納得の数字です。今後もゴリラ(グライペル)は勝利を重ね続ける事は確実。

2016 ロット・ソウダル

使用バイク

女性に人気のフレームメーカー「リドレー」に、足元にボーラ・ウルトラを装着し見た目も攻撃的に仕上がっています。ヘリウムSLは弾性率の異なる3種のカーボン素材を適材適所に使用して、理想的な軽さをバランスを追求。細目にデザインされた三角形部分がシャープでスマートな印象です。

ロットソウダルの使用バイク

フレーム ー リドレー・ヘリウムSL【ベルギー / フレーム価格39万円】
コンポーネント ー カンパニョーロ
ホイール ー カンパニョーロ
タイヤ ー コンチネンタル
ハンドル ー デダ
サドル ー セライタリア
ペダル ー ルック
ヘルメット ー レイザー
ジャージ ー フェルマルク

注目選手

アンドレ・グライペル(ドイツ/スプリンター)

現役最強スプリンターの1人。ゴリラみたいな体格でゴリゴリ走る典型的なスプリンター。グランツール合計で20勝しており、34歳だがまだまだ衰えを知らない印象です。

トニー・ギャロパン(フランス/オールラウンダー)

28歳と若く期待される選手。ツールで1度ステージ優勝を獲得しています。グライペルを強力にアシストしながら勝利を目指します。

トーマス・デヘント(ベルギー/パンチャー)

グランツールでのステージ勝利2回の実績がある選手です。本人曰く「自分はアシストに向いている」との事で、基本はアシストに徹していますが、チャンスがあれば攻撃的に優勝を狙いに行きます。

アダム・ハンセン(オーストラリア/ルーラー)

2011年のブエルタから2016年ブエルタまで連続で完走し続けている鉄人として有名。2015年ツールでは落車し右肩を脱臼して記録が途絶えるかと危惧されましたが、ケガを押して無事(?)完走。現在、グランツール連続完走記録を16回に伸ばして、世界記録を更新し続けています。183cmの大柄な体格でありながら、小さなハンドルを扱う個性的なポジションでも有名ですね。

【関連記事】
2016 UCIワールドチーム紹介パート①
2016 UCIワールドチーム紹介パート②

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